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ジェットボイル徹底比較プリムスP153ウルトラバーナーどっちが登山におすすめ?

ジェットボイルとP153ウルトラバーナーどっちが登山におすすめなのか?

比較してみました。

登山の楽しみというと沢山ありますが、山で食べる温かいご飯やコーヒーもその1つでしょう。

大自然の中、絶景の景色を見渡しながらアウトドア料理を楽しむのは至福の時ですね。

そんな山の楽しみを支えてくれるのが小型ガスバーナー。

登山をしていると1度は購入を考える人も多いと思いますが

種類が多くてどれにするか迷ってしまいます。

そんな中で登山者に人気なのが「ジェットボイル」です。

ここでは、ジェットボイルと比べて

こちらも人気があり、更に歴史もあるプリムスの「P153ウルトラバーナー」を

比較してどちらがオススメかお話致します。

 

ジェットボイルって?

JETBOIL(ジェットボイル) ジェットボイルフラッシュ MTRX 1824393 MTRX

ジェットボイルとは、ドワイト・アスピンウォーウルとペリー・ドウストの二人によって

2001年にアメリカで立ち上げられたアウトドアの調理器具ブランドです。

“小さな火力に、最大限の仕事をさせる”

をコンセプトに幾度となくテストを繰り返し開発された商品は

それまでの無骨なストーブや魔法瓶とは一線を介し

アウトドアファンの間では人気のブランドとなりました。

ジェットボイル最大の特徴はバーナーとクッカーが一体化している事です。

それにより熱伝導率を高め、さらに今までにはないコンパクトな一品となりました。

現在、「フラッシュ」・「マイクロモ」・「ミニモ」・「スモ」・「ジップ」

と5種類のバーナーが出ています。

 

プリムスP153ウルトラバーナーって?

まずプリムスとは1892年にスウェーデンで生まれた燃料機器ブランドです。

現在は岩井産業のグループ会社と合併し、「イワタニのプリムス」として知られています。

プリムスの凄い所は、創業から125年を超える歴史です。

1911年、人類が初めて南極点に到達しましたが

その時の冒険家であるフリチャフ・ナイセンもプリウスのストーブを愛用していたそうです。

そんな歴史あるプリムスの中で現在

圧倒的な人気を誇るのが「P153ウルトラバーナー」です。

高出力&軽量という特徴を持ち、プリムスの顔となっています。

 

ジェットボイルとプリムスP153を徹底比較!

コンパクトさで比較

高さ
ジェット ボイルフラッシュ 104mm 180mm
ジェット ボイルミニモ 127mm 153mm
プリムスP153 7.5mm 8.8mm

ジェットボイルは、特徴の1つにオール・イン・ワン設計というものがあります。

これはクッカーの中にガス缶やバーナーなどの付属品を全て収納でき

コンパクトに持ち運びが出来るというもので

バッグの中で場所を取らない事からアウトドアのみならず

バックパックなどでも活用されています。

収納サイズは、最新の「フラッシュで」幅104mm×高さ180mm。

コンパクトな「ミニモ」だと幅127mm×高さ153mmとなります。

対してP153ウルトラバーナーは収納サイズが7.5×8.8×3.0cm。

こちらもコンパクトに収納できるのが売りなだけに、かなり小さく折りたためます。

しかし、このサイズはバーナーのみのサイズです。

ここにクッカー、ガス缶などの付属品を合わせると

ジェットボイルに比べ、ややかさばるイメージです。

コンパクトさという点では

オール・イン・ワン設計のジェットボイルに軍配が上がりそうです。

 

軽量さで比較

フラッシュ ミニモ マイクロモ プリムスP153
重さ 440g 400g 500g 116g

コンパクトさと同じくらい大切なのが重さ。

険しい山道を登る際、荷物は小さく、そして軽い事が大事です。

ジェットボイルのバーナーは

最新モデルの「フラッシュ」で440g、「ミニモ」が400g、「マイクロモ」が500g。

どれもアウトドア用に軽量化がされています。

対してP153ウルトラバーナーはというと、バーナーの重量が116g、そこに付属品を合わせると400gほどとなります。

重さに関しては、どちらも軽量化されているので、大きな差はなさそうです。

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火力で比較

標高の高い山では気温も下がり、登山初心者には想像以上の寒さとなります。

早く温かいコーヒーを飲みたい!と思ってお湯を沸かし始めたけど

いつまでたってもお湯が沸かない、なんて心配もありますね。

登山用バーナーを選ぶ上で、火力はもっとも重要な要素となります。

火力の目安となる出力を見てみましょう。

フラッシュ ミニモ マイクロモ プリムスP153
火力 2269kcal/h 1512kcal/h 1512kcal/h 3,600kcal/h

ジェットボイルの「フラッシュ」は出力が2269kcal/h

「ミニモ」と「マイクロモ」は1512kcal/hです。

対してP153ウルトラバーナーの出力は3,600kcal/h。

数字の上ではP153ウルトラバーナーの圧勝と言えるでしょう。

しかし、火力においてジェットボイルの強みは出力ではありません。

それはフラッグリングです。

これはクッカーのそこに付いたじゃばら状の吸熱ファンで

クッカー内に熱を閉じ込めると同時に

熱を受ける表面積を拡大し、より効率よく熱をクッカーに伝えることが出来る画期的な技法です。

通常、アウトドア用の小型バーナーは熱伝導率が30〜40%と言われていますが

ジェットボイルはこのフラッグリングのお陰で、熱伝導率を驚異の80%まで引き上げました。

これは最新の「フラッシュ」だと、水を沸騰させるのにかかる時間が100秒ということですから

他の出力で勝る製品と比べても決して負けていません。

ちなみにP153ウルトラバーナーで

カップラーメン用のお湯を沸かすのにかかる時間は2分程度ということなので

単純にお湯を沸かすだけならジェットボイルに軍配が上がります。

しかしデメリットもあります。

ジェットボイルの専用クッカーでないとフラッグリングが付いていない為

高い熱伝導率は引き出せないのです。

お湯を沸かすにはとても素晴らしい性能ですが

他の調理をするとなると、やはり火力不足は否めません。

どちらも素晴らしい性能なだけに、使い分ける事をおすすめしたいところです。

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安定性で比較

山では、どこでも平らな地面やベンチがあるとは限りません。

むしろ絶景を求めれば求めるほど

人の手の加わっていないところへ向かうことになるでしょう。

すると大事になってくるのはバーナー自体の安定性です。

不安定な地面で、火が着いたまま風で倒れたら大変ですからね。

ジェットボイルも、P153ウルトラバーナーも

アウトドアに特化しているだけあって専用のスタビライザーがあります。

ジェットボイルに関しては

お得意のオール・イン・ワン設計のお陰でクッカーの中にスタビライザーも一緒に収納できます。

P153では、スタビライザーは別売りです。

 

 

 

 

 

価格は地味に高い気がしますが

山でバーナーを使う以上は必須アイテムですから

一緒に購入することをおすすめします。

単純に安定性という点ではこちらも引き分けですが

個人的にはスタビライザーが一緒になっているジェットボイルに軍配を上げたいところです。

 

ジェットボイルとプリムスP153ウルトラバーナーどっちがおすすめ?

 

ジェットボイルの利点はオール・イン・ワン設計のコンパクトさと

フラッグリングによる高い熱伝導率にあるでしょう。

クッカーとバーナーが一体化していることで

風にも強く点火しやすいジェットボイルは湯沸かし専用とすればかなり使い勝手のよいものです。

しかし、フライパンなどを使って湯沸かし以外の調理がしたい方には、おすすめできません。

それはジェットボイルの専用クッカーでないとフラッグリングがない為

一気に火力不足を感じるからです。

フラッグリングの着いたフライパンも販売されていますが、かなりかさばるので

ジェットボイルのもう一つの利点であるコンパクト収納が生かされなくなります。

「山で温かいコーヒーが飲みたい」

「わざわざ山で料理はしないけどカップラーメンを食べたい」

という方には湯沸かし用として

ジェットボイルのオール・イン・ワン設計とフラッグリングは大いに役立つことでしょう。

もし、フライパンなどを使い、山での料理を楽しみたいのであれば

圧倒的な火力を誇る「プリムスP153ウルトラバーナー」の方がいいと思います。

登山初心者であれば

いきなり本格的なアウトドア料理に手を出すのはハードルが高いととおもいます。

まずはジェットボイルで、本格的にハマるようでしたら

P153ウルトラバーナーはそれからでも遅くはないでしょう。