フルタングシースナイフは、キャンプで薪割りやブッシュクラフトを行う方であればぜひ持っておきたいアイテムです。ナイフには様々な種類のものがありますが、ナイフ自体に大きな負荷をかける使い方をしたいのであれば、それに耐えられるナイフでければなりません。
そこで今回は、薪割りやフェザースティックを作るのに最適なフルタングのシースナイフのおすすめをご紹介します。合わせてフルタングシースナイフの選び方も詳しく記載していますので、そちらを参考にこだわりの1本を探してみてください。
フルタングシースナイフとは?
フルタングシースナイフとは「フルタング構造」であり「シースナイフ」という、2つの特徴を合わせ持つナイフのことです。その2つの特徴を詳しくご説明します。
フルタングとは?
フルタングとは、ブレードを構成する1枚の金属の板がナイフの先端から後端まで通っている構造のことを言います。見分け方は簡単で、ナイフを上と下から見たときに、金属の板がハンドルの素材に挟まれるようにして露出しているナイフがフルタング構造となっています。
フルタングのナイフは、ナイフの種類の中でもっとも頑丈な造りなのでハードな使い方に向いています。フルタングでないナイフでも薪割りは可能ですが、バトニング中に根元から折れてしまう可能性が高くなります。そういった理由から、薪割りにはフルタングのナイフをおすすめします。
シースナイフとは?
シースナイフは折りたためるフォールディングナイフと違い、そのままの状態でシース(鞘)に入れて持ち運ぶタイプのナイフで、折りたたむ機構がない分強度に優れています。折りたためるナイフにはバトニングの負荷に耐えられるほどの強度がないので、薪割りには必ずこのシースナイフを使用するようにしましょう。
フルタングシースナイフを選ぶ3つのポイント!
実際にフルタングシースナイフを見比べる際に注目してほしいポイントを3つご説明します。選び方をしっかり押さえておくことで、自分の理想的なフルタングシースナイフを見つけられるようになります。
素材はステンレスか炭素鋼?
フルタングシースナイフの素材には、主にステンレスと炭素鋼のどちらかが使用されています。それぞれの特徴をご紹介します。
ステンレス製のフルタングシーナイフの特徴
ステンレスは炭素鋼と比べて錆びにくいのが一番大きな特徴です。海水で濡れたり泥で汚れたりしても、水道水でさっと洗い流す程度で良いので気軽にどこでも使用することができます。
メンテナンスにあまり気を使いたくない方や、いつまでも綺麗な状態で使い続けたい方はステンレスのフルタングシーナイフがおすすめです。
炭素鋼のフルタングシーナイフの特徴
炭素鋼はステンレスより硬度が高く、より鋭い刃をつけることができます。また、ステンレスより研ぎやすいので鈍くなった切れ味を復活させるのも簡単です。
デメリットもあり、ステンレスと違って水濡れや汚れを放置しているとすぐに錆びてしまいます。そのため、マメにメンテナンスができる方やとにかく切れ味にこだわりたい方におすすめです。
ブレードの厚さは何mm?
薪割りに使用するのであれば、ある程度ブレードが厚いフルタングシースナイフを選ぶ必要があります。腕の太さを超えるような木で安心してバトニングをするには、最低3mm以上の厚さが必要です。
ブレードの長さは何cm?
ブレードの長さも使い勝手に影響する重要なポイントです。ブレードが長めの方がバトニングはしやすいですが、長すぎるとフェザースティックを作るときのような細かい作業がしづらくなります。ブレードの長さの目安としては、10cm以上のフルタングシースナイフを選びましょう。
フルタングシースナイフのおすすめ7選
それではここから、薪割りやフェザースティック作りに最適なフルタングシースナイフのおすすめをご紹介します。
Muela(ムエラ)コディアック スタッグハンドル
<商品スペック>
サイズ:21.5cm
ブレード長さ:10cm
刃厚:4mm
重量:200g
素材
ブレード:X50CrMoV15 / 57-58HRC
ハンドル:スタッグ
70年近い歴史を持つスペインの老舗ムエラが手がける、扱いやすいサイズのフルタングシースナイフです。ブレードの厚さが細かい作業をするのにもちょうどよく、なんでもこなせるオールマイティなところが魅力です。とても錆に強く研ぎやすいブレードで、初心者でも常に最高のコンディションを維持できます。
野性味あふれるスタッグ(鹿の角)のハンドルが芸術的で、見た目も非常に優れています。スタッグは天然素材のため全く同じものが存在しないことから、世界にひとつだけの自分だけのナイフとして所有する喜びが大きいアイテムでもあります。
G・サカイ サビナイフ5 ワイルドハンター
<商品スペック>
サイズ:27cm
ブレード長さ:12.5cm
刃厚:4mm
重量:195g
素材
ブレード:H1
ハンドル:強化プラスチック
ステンレスの中でも極めてサビに強く、24時間海水につけて放置しても錆びなかったというH1ステンレスをブレードに使用しています。それに加えてハンドルとシースが樹脂製のため、水を吸ったり汚れがこびりついてしまうということがありません。
使い方やシチュエーションを選ばずに、さらに錆を気にせず使える心強い味方になります。長い間綺麗なままで使用したい方におすすめです。
モーラ・ナイフ ガーバーグ ブラックカーボン レザーシース
<商品スペック>
サイズ:22.9cm
ブレード長さ:10.9cm
刃厚:3.2mm
重量:ー
素材
ブレード:炭素鋼
ハンドル:ポリアミド
大人気モーラナイフの最上位モデルとなるフルタングシースナイフです。炭素鋼が使用されていることで、高剛性かつ優れた切れ味を実現しています。ブレードに施されたブラックコーティングにより、炭素鋼でありながら錆にも耐性があります。
丁寧に作り込まれた上質なレザーシースが付属し、使い込むほどに味が出てくる風合いを楽しむこともできます。リーズナブルに高性能なナイフが手に入る、モーラナイフの中でも特におすすめのフルタングシースナイフです。
KA-BAR(ケーバー)ベッカーカンパニオン BK2
<商品スペック>
サイズ:26.8cm
ブレード長さ:13.3cm
刃厚:6.6mm
重量:415g
素材
ブレード:1095 CRO-VAN
ハンドル:ウルトラミッド
6mmを超える極厚のブレードと衝撃に強いウルトラミッドのハンドルにより、どんなにハードな使い方をしてもびくともしない頑丈さを持っています。このベッカーカンパニオンも、ブレードにブラックのコーティングがされており錆への耐性があります。
ブレードの長さも十分にあり、太い木も難なく割ることができます。比較的大型のナイフなので結構な重さがあり扱いには少々力が必要になりますが、その重さを活かして小さいナタのような使い方をすることも可能です。リーズナブルな価格で特に頑丈なナイフが欲しい方におすすめします。
BENCHMADE(ベンチメイド)ハント サドル・マウンテン スキナー
<商品スペック>
サイズ:22.2cm
ブレード長さ:10.6cm
刃厚:3.5mm
重量:132g
素材
ブレード:CPM-S30V / 58-60HRC
ハンドル:スタビライズド・ウッド
アメリカのベンチメイドがハンティングにも使用できるナイフとして作り上げた、「ハント」シリーズの高性能なフルタングシースナイフです。ブレードに使用されているCPM-S30Vは、耐食性や刃の減りにくさなどの特性を高次元でバランスよくあわせ持つ高級な素材です。
ハンドルに使用されているスタビライズド・ウッドもまた特別な素材で、樹脂を木材に浸透させることで耐久性や耐水性を高めています。ベンチメイドの刻印が入ったとてもカッコいいレザーのシースが付属し、ブレード・ハンドル・シースすべてに強いこだわりを感じる逸品です。
BOKER Plus(ボーカープラス)ブッシュクラフト
<商品スペック>
サイズ:22.7cm
ブレード長さ:11cm
刃厚:4.2mm
重量:219g
素材
ブレード:440C
ハンドル:G-10
ドイツが誇る一流ナイフメーカーである、ボーカーがブッシュクラフトのために製作したフルタングシースナイフです。ブレードに使用されている440cは切れ味と耐食性に優れており、研ぎやすく人気がある素材です。シンプルな形状でありながらも、オレンジ色のハンドルを採用することで強い個性が生まれています。
ハンドルの素材であるG-10は、ガラス繊維にエポキシ樹脂を染み込ませて成型した、美しい模様を持つ新しい素材です。目立ちやすいカラーのため、草むらに落としたとしてもすぐに見つけられるメリットがあります。シンプルなだけに、ブッシュクラフトだけでなく幅広い用途に対応できます。
Real Steel(リアルスチール)ブッシュクラフト プラス コンベックスグラインド
<商品スペック>
サイズ:24cm
ブレード長さ:113mm
刃厚:4.3mm
重量:195g
素材
ブレード:14C28N
ハンドル:G-10
リアルスチールは比較的新しくできたメーカーで、お手頃価格でありながら高性能なナイフを多数製作しています。このフルタングシースナイフのブレードには、錆に強く刃の持ちが良い素材を使用していることに加え、コンベックスグラインドという形状が採用されています。
コンベックスグラインドとは、ブレードの側面がハマグリの殻のような緩いカーブを描いており、非常に耐久性に優れているタイプのブレードを指します。このコンベックスグラインドは高級なナイフで採用されていることが多く、この値段で手に入るものはなかなかありません。
フルタングシースナイフで薪割りやブッシュクラフトを始めよう!
薪割りやブッシュクラフトをしたいのであれば、それに十分耐えられる頑丈なナイフでなければなりません。耐久性が低いナイフを使用すると破損の可能性があるだけでなく、大怪我の元になります。
この記事でご紹介したおすすめのフルタングシースナイフであれば、破損の心配なく思いっきり使うことができます。ナイフも他の道具と同じく適材適所、ハードに使用するナイフにはフルタングシースナイフをおすすめします。
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