快適なキャンプには欠かせないタープ。
リビングスペースとして居住空間を拡張してくれる他、日差しや雨からも守ってくれたりと便利なのは分かっていても、初心者にとっては最適な形やアレンジ方法はもちろん、ポールやロープが別売りになっていると何が何本必要なのかさえ分からず少しハードルの高さを感じてしまいますよね。
そんなタープ初心者の方におすすめしたいのがDODの「いつかのタープ」です。今回は使い勝手がいいと話題の「いつかのタープ」について、特徴や実際に使用してみて感じたレビューやアレンジ張り・小川張りの設営方法もご紹介します!ベテランキャンパーの方でも思わずほしくなるような魅力的なポイントにも注目です。
DODいつかのタープのスペックや特徴
いつかのタープは「いつかタープを張ってキャンプがしたい」という思いを実現できるよう、扱いやすさにこだわったタープです。具体的にいつかのタープのスペックや特徴を見ていきましょう。
スペック
商品名 | いつかのタープ |
---|---|
使用サイズ | 幅420×奥行410 ×高さ230cm(付属ポール使用時) |
収納サイズ | 幅67×奥行14 ×高さ14cm |
重量 | 5.4kg |
材質 | <生地>150Dポリエステル(PUコーティング) <ポール>スチール |
最低耐水圧 | 2000mm |
UVカット | UPF50+ (遮光率90%以上) |
付属品 | ペグ×8、ロープ×8(黒自在×4、シルバー自在×4) ポール×2、延長ベルト、キャリーバッグ |
タープ設営に必要なポールやロープ、ペグや延長ベルトまで全てセットになっているので購入後すぐに使用することができます。設営方法はもちろん、撤収時のポールのたたみ方まで丁寧に記載された説明書も同封されているので初心者の方でもスムーズに設営と撤収が可能ですよ。
お値段も全て揃って1万円以下で、この価格帯ならタープデビューも気軽にできそうですね。
ファミリーキャンプにもソロキャンプでも使えるサイズ感
いつかのタープはリビングスペースとして設営した際、ファミリーキャンプでテーブルやイスを置いてくつろぐのに、ちょうどいいサイズ感になっています。
また、いつかのタープとテントと小川張りで設営したデュオキャンプやゆったりとしたソロキャンプにも最適なサイズ感です。
基本もアレンジ張りも楽しめるヘキサ型タープ
ヘキサタープとは六角形のことで、いつかのタープは初心者でも簡単に設営ができるヘキサ型のタープです。
基本の張り方に慣れてきたらポールを追加してアレンジすることもでき、長く楽しめるタープになります。
付属ポールの長さや太さ
いつかのタープに付属しているポールは長さが2.3m。
タープ下で立ったままでも自由に歩き回ることができ、高さがあるので抜群の開放感が味わえるようになっていますよ。
ポールの太さは22mmとメインポールとしては若干細めですが、スチール素材なので強度面は安心です。接続はショックコード式で、ゴム紐が内部に仕込まれていて収納時は4分の1までコンパクトにでき、扱いやすさも考えられています。
高い遮光性と防水性
いつかのタープは従来DODのタープに採用されていたD75よりも分厚いD150の生地が使われています。そのため遮光性は遮光率90%以上と高く、夏の炎天下でも快適に使うことができますよ。
また、生地表面にはPU(ポリウレタン)コーティングが施されているので最低耐水圧2000mmの高い防水性も兼ね備えています。これなら突然の雨でも安心して使用することができますね。
2WAYで使える延長ベルト
テントとタープを近付けて張る小川張りの場合は、延長ベルトを使ってポールを離れた位置にずらすことができます。
また、タープ下にベルトを通すことで小物やランタンの吊り下げに便利なハンギングチェーンとしても使用することができますよ。
ロープはメインとサブで自在金具の色が違う
自在金具がメインは黒でサブはシルバーと、ロープの長さによって色が変わっているので、初心者でも混乱することなく設営することができます。(サブロープは開封時にはタープに初めから接続されています。)
ロープの太さも4mmあり風が吹いても安心感があります。素材も柔らかめなので、安物の硬いガイロープと違い結びやすいです。
付属のペグ
付属のペグは25cmのネイルペグ。
直径は7mm程度ですが、スチール製なので硬い地面でも難なく打ち込むことができます。
ペグのプラスチック部分が持ち手となり、ペグハンマーが無くても抜けるのはうれしいポイントです。
ペグのプラスチック部分は蓄光性があり光るので、暗闇でもペグの位置がわかり、夜間にロープに足を引っかける心配も少ないです。
ペグ打ちの時、間違ってプラスチック部分を叩いてしまい損傷してしまったので、ペグ本体をしっかりと狙って打ち込みましょう。
キャリーバッグ
付属のキャリーバッグは本体と同じポリエステル素材なので、汚れや水にも強いです。
キャリーバッグには説明書やコツが書かれた布が縫い付けてあります。
撤収の際タープが上手くたためなくても、コンプレッションベルトでコンパクトに収納できるよう設計されていたりと、細かな点で初心者でも扱いやすいよう配慮がされています。
カラー展開は3色、黒色は熱い?
いつかのタープのカラーバリエーションは3色。人気のタンとカーキ、そしてブラックです。
暗い色、特にブラックだと暑そうに感じてしまいますよね。確かに太陽光を吸収して黒色は表面温度は高くなりやすいですが、遮光性やUVカットはしっかりしているので、心配せずお好みの色を選びましょう。
他の色のタープより、黒色のいつかのタープは遮光性が高く、炎天下でもしっかりと日陰を作ってくれるので涼しく感じます。
一人でも張れる!DODいつかのタープ基本の張り方
DODいつかのタープの基本的な張り方を紹介します。設営したい場所や向きに合わせて、ピンポイントで設営することができる張り方なので、一発で設営でき張り直しの必要もないです。
半分に折りたたんだ状態のいつかのタープを、設営したい場所や向きに合わせて広げます。
メインポール×2本をタープと一直線上になるように配置する。
シルバーの自在金具付きのメインロープをポールと同じ長さに調節する。
タープのグロメット(ハトメ)メインロープの順にタープポールの先端に入れる。
タープを上にすると強風時に抜けてしまう場合があるので注意。
メインポールに対してメインロープを45度の角度で配置。
45度がわかりにくい時はペグを置くと配置しやすいです。
メインポールの先端部分にペグを仮打ちします。
ペグを打ち込んだ場所がメインポールを立てる位置です。
タープの反対側も同じようにします。
自在を開放してメインポールを立ち上げます。
開放しないとロープの長さが足りず、ポールは立ちません。
メインポールを立ち上げ、ポールが垂直になるようにメインロープの長さを調節します。
ロープとポールを45度の角度で設営することで、より強い力でタープを地面に固定することが可能になります。
4本のサブロープを固定します。
サブロープは、タープの頂点ラインの真ん中と一直線上に引っ張ってペグで固定します。
この手順で設営すれば、いつかのタープを一人でも綺麗に設営することができます。
メインポールは動かさない!DODいつかのタープのアレンジ張り
いつかのタープのアレンジ張りを紹介します。
メインポールを動かす必要がないので、簡単にアレンジすることができる張り方です。
また、アレンジ張りをする場合はポールの追加購入が必要になるので、ポールの本数と長さも記載してますので、購入の際の参考にして下さい。
張り方アレンジ①日陰を広くする
追加するポールの本数 | サブポール160cm×4本 |
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日差しが強い日など日陰を広くしたい際に使える実用的なアレンジ張りで、ポールを4本追加します。
張り方は簡単で、基本の張り方のサブロープを結んだ位置のグロメットにサブポールを立てるだけです。
張り方アレンジ②プライバシーを守る
追加するポールの本数 | サブポール230cm前後×2本 |
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オープンサイトなどでプライベートな空間が欲しい時に使える実用的なアレンジ張りで、ポールを2本追加します。
張り方は簡単で、前面に230cmのポールを設置して背面のグロメットは地面にペグダウンしてます。背面はペグダウンすることでフルクローズにして、よりプライベートを守る形にしてますが、ガイロープで引っ張って下の隙間を開けて、風通しを良くすることも可能です。
背面をフルクローズする場合は居住空間が狭くなるので、メインポールを180cmにしてサブに付属の230cmのポールを使用するなどの工夫をすれば、もっと快適な空間を作ることができるアレンジ張りです。
アレンジ張りで使用したサブポール
タープは日差しの角度によって日陰の場所がかわるので、ポールの高さを調節して日陰の場所を変えたり、風向きによってタープで風を防いだりと、ポールの長さを変えてアレンジするほうが快適に過ごすことができるので、伸縮性のサブポールがアレンジしやすいです。
今回使用した伸縮自在のポール
DODいつかのタープで小川張り風な張り方
いつかのタープを使用した小川張り風な張り方を紹介します。
ワンポールテントで小川張り風
追加ポール無しで、ワンポールテントといつかのタープで小川張りです。
ワンポールテントを設営後にいつかのタープを設営する方が、延長ベルトの長さがわかりやすく小川張りしやすいです。
タープとテントの隙間がありますが、広々とした居住空間が作れます。
サブポール180cm×2本追加した小川張り。
ワンポールテントで小川張りした場合、テントとタープの連結部分に隙間が空いてしまうので、雨天時には雨でテント内が濡れてしまいます。
隙間を埋めようとタープを近づけても、ポールが干渉してしまいます。
ワンポールテントと少し距離を取って、いつかのタープを設営してみました。
サブポール180cm×4本を追加して、居住スペースを広げた場合。
雨対策でタープを連結
ワンポールテントの場合、DODのとんがりハットで連結することで、追加のポールも必要なく雨の侵入を抑える効果があります。
デュオやソロサイズのテントで小川張り
今回使用したテントはデュオやソロサイズです。
自立するテントで小川張りする場合は、タープを設営した後にテントを連結すると設営しやすいです。
ポールは230cmの高さで設営してます。
テントをタープ下に入れてしまうと2人ぐらいに適度なスペースになってしまいます。
後方のポールをテントに合わせて低く設営。
後方のポールは120cmで設営してますが、テントに合わせて長さ調節できる伸縮性のポールが便利です。
雨天時はタープに雨水が溜まり、重みでテントのフレームが損傷する可能性があるので、隙間を開けるか、雨水が溜まらないように注意して設営しましょう。
カンガルーテントで小川張り
夏場の暑い時期におすすめな小川張り。
DODのカンガルーテントで夏場でも快適に過ごすことができます。
DODいつかのタープとチーズタープを比較
DODのいつかのタープとチーズタープのサイズや日陰の濃さ、素材の違いを比較しました。
サイズや形状の違い
商品名 | いつかのタープ | チーズタープS | チーズタープM |
---|---|---|---|
サイズ | 4.2×4.1 | 3.55×3.55m | 5.2×5.2m |
形状 | ヘキサタープ | スクエア | スクエア |
いつかのタープはヘキサの形状や性質上、風を受け流しやすい形状で風に強いといったメリットがありますが、スクエアのチーズタープのような大きな日陰は作りにくく、グロメットの数もあり、アレンジ張りのバリエーションは少ないです。
日陰の濃さ
いつかのタープは黒を使用してるので若干色味の差があると思いますが、チーズタープより、濃い日陰を作ることができます。
アレンジ張りのバリエーションを比較
いつかのタープ | 6個 |
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チーズタープM | 16個 |
チーズタープS | 8個 |
いつかのタープよりチーズタープがグロメットの数が多く、アレンジした張り方のバリエーションが豊富です。
素材の違い
いつかのタープはポリエステルに対しチーズタープはポリコットン。
ポリコットンは風合いが良く火の粉に強いといったメリットがありますが、張り方が弱いときや、長時間の雨に濡れた際には内部に雨漏りする場合があります。完全に乾いてない状態で保管すると、チーズタープは化学繊維に比べてカビが生えやすいこともあり、メンテナンスに注意が必要です。
ポリエステルは火の粉に弱いというデメリットがありますが、チーズタープでも火の粉が飛んでくれば穴が開いてしまうので、どちらでも注意が必要です。いつかのタープは雨漏りの心配も少なく急な天候の変化にも対応できるので、初心者向きのタープと言えます。
DODいつかのタープ下で焚き火はできる?
いつかのタープは150Dポリエステル生地でできています。厚手とはいえ、難燃素材ではないので耐火性はありません。
タープ下でのんびり過ごしているとついつい流れでBBQや焚き火をしてしまいたくなりますが、火の粉が当たるとタープ自体に穴も開きますし、最悪の場合、火災へと発展してしまいます。
火器系はタープから離して使用するようにしてくださいね。
DODいつかのタープ(黒)の気になる点
ロープが白なので汚れが目立つ
使用上は問題ないのであまり気にすることはないですが、ガイロープが白なので汚れやすいです。
ポールの長さ調節ができない
いつかのタープに付属のポールはショックコード式なので長さ調節ができません。オープンサイトでは気にすることはないですが、森林サイトなどで少し低めに設営しないと木に当たってしまう時は対応することができません。
また、ポールがスチール製なのでアルミ製に比べ重量があり、錆びやすい点もあるのでメンテナンスに注意が必要です。
ペグの固定力が不安
付属のネイルペグでは、スノーピークのソリッドステイクに比べ、緩めの地盤では固定力に不安があります。
一般的な芝生サイトでは変わりはないですが、風が強い日や地盤が緩めの時は、鍛造ペグを使うことをおすすめします。
DODいつかのタープレビューまとめ
最後にいつかのタープについて、まとめていきましょう
- 付属品が全て揃っているのですぐに使用可能
- 初心者でも設営、撤収がしやすいよう細かい工夫がされている
- 遮光性、防水性に優れている
- 焚き火をする際には要注意
- ペグの固定力が不安
- ポールの長さ調節ができない
「いつかタープを使ってみたい」という思いをすぐにでも実現できるのがDODの「いつかのタープ」です。これから暑くなり雨の多い時期になるので、ぜひいつかのタープを使って快適なキャンプを楽しんでくださいね。