ストーブファンは、ストーブと合わせて使用することで、暖房効率をより高めてテント内を温めてくれて、冬のキャンプをより快適にしてくれる優れものです。
今回は、聞き慣れない方も多いであろうストーブファンについての説明や、日本製モーターのSIGNSTEKをキャンプで使ってみた効果をレビューするとともに、2021年おすすめのストーブファンを7つご紹介します。ストーブファンで、現在使用しているストーブをパワーアップさせましょう!
検証は安全面に十分な配慮の上行っております。テント内での火気の使用については、メーカー推奨の使用法にならい正しくお使いください。また、テント内で火器を使用する際は換気を十分に行い、一酸化炭素報知器を必ず使用しましょう。
ストーブファン(エコファン)とは?
ストーブファンはエコファンとも呼ばれ、ストーブの上において使用する金属製のファンです。2〜5枚ほどの羽がついており、その羽が回転することで、ストーブの熱を前方に届ける仕組みとなっています。ストーブからの熱を利用してファンが回転するので、電池などが必要ありません。
まるで小さい扇風機のようなストーブファンですが、そのデザインは多種多様。可愛らしいものからカッコいいものまで、それぞれのメーカーが自由な形で製造しています。見た目にこだわって選んだストーブの上においても、オシャレさを損なうことがありません。
ストーブファンは冬キャンプでも効果はあるの?
キャンプで使用するストーブは、家庭で使うファンヒーターと違い、熱が上にのぼっていきます。そのためテントの中でストーブを使用しても、天井のあたりは暖かいけれど、足もとは寒いといったことが起こります。
その問題を解決してくれるのが、ストーブファンです。ストーブの上にファンを置くことで、上昇してベンチレーションから外に排出されていた暖かい空気がテント全体へ行き渡り、暖房の効率が大幅に向上します。暖房の効率が上がると燃料の節約にもなるほか、火力が小さいコンパクトなストーブでも十分な暖かさを得ることができます。
安くても効果はある
価格もそれほど高くはなく、2000〜5000円ほどでかなりまともなストーブファンが購入でき、テント内を2~3℃上昇させる効果があります。現在使用しているストーブの性能に不満がある方や寒さに弱い方は、お金を出して買ってみる価値は十分にあると言えます。
ストーブファンが回る原理は?
ストーブファンは「ゼーベック効果」という原理を利用してファンを回転させます。ゼーベック効果とは、物体の温度差によって電圧が発生する現象のことです。
ストーブファンは、ストーブに接することで高温になる下半分と、放熱フィンで冷却される上半分の2つのパーツを組み合わせて作られています。上半分と下半分で温度差が生まれ、そこから発生する電気をファンの動力源としているわけです。
温度差が大きいほど発生する電圧が高くなり、それにともなってストーブファンの回転も早くなります。つまりストーブの熱が高くなるほど、暖かい空気を循環させるパワーが強くなるのです。
注意点としてストーブファン使用中は本体がとても高温になるので、位置を変更する際はハンドル部分をタオルで包むなどの対策が必要になります。
ストーブファンが回らない時の対処法
ストーブファンをストーブの上に置いても回らない時の原因として、ストーブが波打った仕様の天板の場合、ストーブファン底面の接地面が不十分な為、熱が伝わらずに回らない時があるので、平らな部分にストーブファンを置きましょう。
また、高さがあるストーブファンは、ストーブの上に置いてからファンが回転するまで、熱の伝導に少しだけ時間がかかってしまいますので、気になる方は高さが低いタイプを選ぶと良いです。
ストーブファンは薪ストーブにも使える?
ストーブファンは薪ストーブでも使用できます。使用方法も全く同じで、ただ薪ストーブの上に置くだけです。
ただし、注意するべきことがあります。薪ストーブで使用可能なストーブファンでも、あまりの高温には耐えられない場合があります。300〜350℃が限界となっているストーブファンが多いので、その温度を超えそうな場合には取り外してください。
ストーブファンを故障させないためにも、最高温度や限界温度などと表示されている部分を確認して、350℃くらいまでは耐えられるものを選ぶようにしましょう。そして薪ストーブの温度を把握するために、薪ストーブ用の温度計を使用することをおすすめします。
安いストーブファンでも使える?日本製モーターのSIGNSTEKをレビュー
安い日本製モーター仕様のSIGNSTEKストーブファンを実際にキャンプや自宅での使い勝手や効果をレビューします。
付属品とスペック
説明書と薪ストーブ用の温度計が付属でついてるので、薪ストーブでもすぐに使用することができます。
縦がハンドル部分込みで180cm、横幅も13.5cmとコンパクトサイズで、重量も460gなので持ち運びにも便利です。
石油ストーブや薪ストーブでも使える
安いストーブファンでも小型の石油ストーブで問題なく回り、暖かい風を運んでくれます。
薪ストーブでも使用できますが、高温になりすぎるとストーブファンが故障してしまうので、付属の温度計は忘れずに設置しましょう。
SIGNSTEKストーブファンの効果は?
SIGNSTEKストーブファンの風の強さは家庭用扇風機ほどではないですが、ストーブの前に座ると携帯扇風機の弱程度の暖かい風が当たり、気温0度の環境でも暖かい空気をテント内に循環させるので、ファミリーサイズのテントでも温度を2~3℃程度上昇差す効果があります。
置く場所で効果が変わる?
ストーブファンは冷たい空気を冷却ファンに引き込まれる位置に配置することで、ストーブファンの効果を最大限引き出すことができる仕組みになっています。
ストーブの真ん中ではなく、端にストーブファンを置くことで冷たい空気を引き込みやすく、より効果を得ることができるそうですが、検証しましたが効果の違いを感じることができませんでした。
メーカー推奨の位置なので、外気が低い環境であれば効果の違いはありそうなので、気になる方は試してみる価値ありです。
SIGNSTEKのストーブファンの気になる点
SIGNSTEKのストーブファンを使用して気になった点は、下部の鉄プレートの変形です。ファンを稼働させるために熱を伝える部分ですが、片側しかネジで止められてないので、プレートが反り返ってきます。
ストーブの温度が下がるにつれて元の形に戻りますが、使用中はストーブファンが少し不安定になりやすいので、倒さないよう注意しましょう。
ファンが止まらない?ストーブ切っても回り続ける?
ストーブファンは熱を蓄積するためストーブを切っても、本体は熱くファンも回り続けてしまいます。撤収時にはストーブファンを冷ます必要があるので、早めにストーブから離しておくと、撤収をスムーズに行えます。
【2021】キャンプにおすすめの安いストーブファン8選!
それではキャンプでの使用におすすめの安いストーブファンを7つご紹介します。独創的で美しいデザインのストーブファンをキャンプに取り入れ、写真映えするようなイケてる空間を演出しましょう。
SIGNSTEK ストーブファン
台座サイズ | 幅14cm/奥行7.5cm |
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本体高さ | 21.5cm |
最高温度 | 350℃ |
最高温度 | 350℃ |
回転速度 | 950/min |
素材 | アルミニウム製 |
大きな4枚の羽が、強力な空気の流れを生み出してくれる、日本製モーター採用のストーブファンです。熱を集中してより遠くまで温風を届けるので、より広い空間でも使用できます。
このストーブファンのもう一つの魅力は、薪ストーブ用の温度計が付属していること。薪ストーブは持っているけど温度計はまだ買っていないという方にとって、とてもお得なセットであると言えます。
VODA 4ブレード熱供給式ストーブファン
台座サイズ | 幅14cm/奥行8cm |
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本体高さ | 22cm |
最高温度 | 660℃ |
回転速度 | – |
素材 | アルミニウム |
黒一色のストーブファンが多いなか、こちらはファン部分がゴールドとなっています。そのため存在感があり、回転しているのを見るのが楽しくなってしまうストーブファンです。キャンプで使用する薪ストーブの上に置くことで、とてもいいアクセントになります。
このストーブファンも高熱による損傷を防ぐ安全装置が施されているので、細かな温度調整がむずかしい薪ストーブでも安心して使用できます。地味な薪ストーブのオシャレ度をアップしてくれるおすすめの一品です。
Snople ストーブファン
台座サイズ | 幅13.2cm/奥行18.2cm |
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本体高さ | 21.4cm |
重量 | 820g |
最高温度 | 752℃ |
回転速度 | – |
素材 | アルミニウム、木材、金属 |
オシャレな丸い放熱版が特徴のストーブファンです。キャンプのみならず、家のインテリアとしても違和感がありません。5枚の羽がストーブの熱を遠くまで送り届け、空間全体を暖かくしてくれます。また、ストーブの温度に応じてファンの回転速度が自動調整されるため、暖房効率を常に最高の状態に保ちます。
Aonbys ストーブファン
台座サイズ | 幅11cm/奥行18.2cm |
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本体高さ | 21.4cm |
素材 | アルミニウム、合金鋼、金属 |
5枚羽仕様でストーブに置くだけで、暖気をテント内の隅々まで送ってくれるので、冬のキャンプでも暖かく快適に過ごすことができます。
ファンベースには2つの金属の安全装置が装備されており、表面温度が300℃を超えると、安全装置が軽くファンの前部を持ち上げて、TEGとモーターを保護してくれるので、故障の心配も少ないです。
kumako ストーブファン
台座サイズ | 幅10.4cm/奥行7.5cm |
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本体高さ | 19.5cm |
重量 | 800g |
最高温度 | 400°C |
5枚羽で、ストーブで生成された暖かい空気がファンが回転することで天井付近に滞留しがちな暖かい空気を床面付近に送ることができます。
Menborn エコストーブファン
台座サイズ | 幅13.5cm/奥行10.3cm |
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本体高さ | 23.5cm |
重量 | 800g |
最高温度 | 645℃ |
素材 | アルミニウム |
5枚のブレードにより大風量でテント内全体に温風を拡散させます。ファン全体が陽極酸化アルミニウムで作られているので、熱くなってもファンが錆びたり腐食されたりしないのもうれしいポイント。
Rmally ストーブファン
台座サイズ | 幅13cm/奥行8cm |
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本体高さ | 19cm |
重量 | 760g |
素材 | アルミニウム合金 |
6つブレードで生み出す気流により、多くの温風をテント内で運んでくれます。アルミニウム合金製で腐食にも強く、ファン稼働開始温度は50℃に設定されており、温度が上がると早く回転し、下がると遅くなります。温度に合わせて回転スピードが変化するのでわざわざ操作を変える必要がありません。
OCHOR ストーブファン
台座サイズ | 幅10.5cm/奥行7.6cm |
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本体高さ | 19.3cm |
重量 | 870g |
素材 | アルミニウム |
6ブレードは従来型に対して、熱を集中させ、室内の空気をより早く循環し、熱量を均等に分配することができ、より効率よくテント内を温めることができます。
安いストーブファンのコスパ比較
ブランド名 | SIGNSTEK | VODA | Snople | Aonbys | kumako | Menborn | Rmally | OCHOR |
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羽枚数 | 4枚 | 4枚 | 5枚 | 5枚 | 5枚 | 5枚 | 6枚 | 6枚 |
価格 | ¥3,399 | ¥3,589 | ¥3,999 | ¥3,999 | ¥3,880 | ¥3,560 | ¥3,880 | ¥3,980 |
商品 | ||||||||
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※価格は2021年10月現在なので、詳しくはリンク先で確認してください。
まとめ
今回は、ストーブファンとはどんなものなのか、ストーブファンを使うとどんな良いことがあるのかを解説するとともに、ストーブファンのおすすめをご紹介してきました。
ストーブファンはキャンプのみならず、家の中でも役に立ってくれるアイテムです。インテリアとしてもオシャレなので、冬だけでなく1年を通して飾っておくのもおすすめ。
電池がいらず、温度が上がれば自動的に運転を開始する便利なストーブファンで、寒い冬を快適に過ごしましょう。