メスティンのメンテナンスの一つにシーズニングがあります。シーズニングによって、焦げ付きを防いでくれると言われていますが、メスティンにシーズニングが本当に必要なのか、シーズニングしないで炊飯を行い検証を行なっていきます。
メスティンにシーズニングは必要?
メスティンはアルマイト加工(皮膜加工)が施されてないアルミ(アルミ無垢)で作られている為、アルミが酸化して黒くなったり、錆びやすくなったりします。
シーズニングは、メスティン表面に見えない膜(アルマイト加工に似た膜)を作るための作業で、炊飯時の鍋底の焦げ付きや酸化防止、さらには金属臭の匂いが料理に移るのを防いでくれます。
特に、メスティンへの「焦げ付き」を防ぐために、シーズニングが必要と言われており、メスティンはアルミ製のため熱伝導率が良く、短時間で全体に熱が伝わりやすい一方、火の調整を間違えるとすぐに、焦げ付いてしまうからです。
シーズニングの手順
一般的にはお米のとぎ汁を使い、鍋でメスティンを浸して煮ることでシーズニングを行い、アルマイト加工の被膜と同じような効果が得られます。
- メスティンが入る大きさの鍋に米のとぎ汁を沸騰させる
- 1のとぎ汁にメスティン本体と蓋を漬ける
- 10分~15分程度煮込む
- 鍋からメスティンを取り出し粗熱をとる
- 水洗いをして乾燥させる
※洗剤で洗うと被膜効果が無くなってしまうので、水洗いをしましょう。
メスティンをシーズニングしないで炊飯してみた
メスティンにシーズニングが必要と言われていますが、今回はシーズニングが施されていないメスティンでお米を炊き、鍋底の焦げ付きがどうなっているか検証します。
そして、シーズニングの必要性について、まとめていきたいと思います。
メスティン炊飯に使用したアイテム
メスティンでの炊飯手順を合わせてご紹介していきます。
今回使用するものは、こちらとなります。
- メスティン(レギュラーサイズ)
- PURIMUS 153ウルトラバーナー
- ガスカートリッジ
- お米1合(180CC)
- 水200ml
- タオル
メスティン炊飯の手順
<浸水>
まず初めに、お米が入ったメスティンに水を注ぎ、30分~1時間程度浸水させます。
しっかりと水に浸すことによって、お米の芯まで水分を含み、ふっくらとした仕上がりになると言われています。
浸水時間の目安は夏場で30分程度、冬場で1時間程度が適正です。また、見た目でも透明のお米が水を吸って、全て白く変色したらOKです。
<水分量>
水は、取手部分のリベット(丸ぽち)の真ん中まで水を入れますが、お好みの硬さでリベット上下を目安として水の量を調整してください。
<火力>
ガスバーナーで炊飯開始です。
初めは中火にし、沸騰し始めたら弱火へと調整します。
蓋の隙間から出る湯気が、沸騰の合図となります。約7〜8分程度で湯気とフツフツとした音が確認できました。
約10分ほどで蓋がパカパカと蒸気によって持ち上げられ、水滴が溢れてきました。
これは完全に沸騰している合図となります。
蓋に重しを乗せることで圧力がかかりふっくら美味しいお米が炊けます。
<蒸らし>
12分経過後、炊飯終了となります。
ガスバーナーを止め、メスティンを逆さにしてタオルで覆い10分間の蒸らし作業となります。
メスティンは非常に高温になっているため、直接触らないように軍手をすることをおすすめします。
逆さに蒸らすことで、底にある水分が均等になり、べたつきのない美味しいご飯が炊きあがります。
そして10分後、炊飯完了となります。
上手く炊けているか非常に気になるところです。
シーズニングしないで炊飯した結果
炊飯結果になります。
蓋を開けると、上からの見た目は普通に美味しそうなご飯です。
実際に食べてみましたが、問題なく美味しいお米として食べることが出来ました。
さて、底はどうなっているでしょうか。やはり少し焦げ付きが見られました。
食べることはできますが、とても焦げの味と匂いが強いご飯となってしまいました。
やや失敗したなっと思うくらいの焦げ付きと感じます。
焦げ付いてしまった場合は、ヘラなどで少し力を加えて取るのが良いと思います。
お箸ですと、硬くこびりついている為、焦げ部分を取ることが難しかったです。
メスティンにシーズニングは不要?必要?
結論ですが、シーズニングは美味しいお米を食べるには必要だと思います。
底部分に膜を張っているかいないかでは、焦げ付きが大きく変わってくることがわかりました。
シーズニングのメリットを再認識
シーズニングのメリットですが、やはり一番は底部分の焦げ付きを防ぐことで、シーズニングをすることで、お米を美味しく炊くことができ、お米を無駄にすることを防ぐことができます。
頑固なお米の焦げはスポンジで落とすことが難しいです。
その場合、金タワシなどを使用するため、アルミ表面を傷つけてしまいます。
メスティンを長く使用するためにも、シーズニングは一つのメリットになるかと思います。
またシーズニングは、アルミ製品のアルミ臭を防いでくれます。せっかく出来たお米ですので、美味しそうな匂いと一緒に食べて欲しいですね。
メスティンをシーズニングしないで炊飯する時の注意点
万が一、シーズニングが出来なかったら、火加減で調整を行いましょう。
一般的には、沸騰するまで中火で弱火へと調整しますが、初めから弱火で炊飯することをおすすめします。
少し時間がかかってしまいますが、焦げを防ぐためのポイントとなります。
また焦げの原因の一つとして、底部分に汚れや異物が付いていることもあげられます。炊飯前に汚れがないか確認し、しっかりとメスティンを洗うことをおすすめします。
まとめ
メスティンへのシーズニングは必要か、不必要かについて検証してきました。
今回の検証から、お米を焦がすことなく美味しく食べるには、シーズニングは欠かせない作業になると思います。
少しの手間で、美味しいキャンプ飯を作るこどが出来ますので、ぜひシーズニング作業を行なってくださいね。