ポリコットンやTC素材のワンポールテントは、夏は涼しく冬は結露が付きにくく快適に過ごせる素材を使用しており、高温多湿の日本の気候に合うことで、様々なブランドから販売されています。
そんなポリコットンやTC素材のワンポールテントの詳細を解説していきましょう。
ポリコットン?TC・T/Cの違いは?
- TC・T/C:東レと帝人が開発・製造したテトロン(ポリエステル)とコットン
- ポリコットン:ポリエステルとコットン
TC・T/Cは東レと帝人が共同開発したポリエステルの素材がテトロンで、東レと帝人の頭文字からつけられた独自のポリエステルの商標です。
なので、どちらもポリエステルとコットンの混紡生地で、テトロンで製造したものがTC・T/Cと呼ばれ、一般的なポリエステルで製造したものがポリコットンです。
ポリコットンTCワンポールテントのメリット
ポリッコットンやTC製のワンポールテントを導入する上で気になるのが、素材ならではのメリットやデメリットの数々ではないでしょうか。
そこでポリコットンやTC製品の季節ごとによるメリットやデメリットなどの詳細について解説していきます。
ポリッコットンやTC製のワンポールテント導入を検討している方は、是非参考にしてみて下さい。
ワンポールテントの基礎的な内容を押さえておきたい初心者の方は、以下の記事で詳細を解説していますので是非参考にしてみて下さい。
結露がしにくい
ポリコットンやTCで構成されたワンポールテントは、結露しにくいといった大きなメリットを持っています。
理由としては乾きやすい代わりに内部の湿気を外に逃さないポリエステル製のテントと異なり、ポリコットンやTC素材は適度な透湿性を誇っているため。
特に販売されているテントの8割とも言われているポリエステル素材は、寒暖差の激しい時期には浸水したように結露でビショビショになることも。
そのため寒暖差の激しい季節など結露が気になる季節には、ポリコットンやTC素材のテントは大活躍するメリットを持っています。
耐火性が高い
ポリコットンやTC素材テントのメリットとしては、耐火性が高いためテントの近くで焚き火を行うには最適な素材である点でしょう。
数多くのテントに採用されているポリエステル素材は、燃えやすいといったデメリットを抱えており焚き火の相性が悪いのが難点です。
そんな焚き火を愛するユーザーに最適なのがポリコットンやTC素材のテントで、穴あきといったトラブルを防ぐことができます。
ただし耐火性は一定の限度があり、絶対に燃えないわけではないので火の取り扱いには十分注意を行いましょう。
通気性がいい
ポリコットンやTC素材のワンポールテントは、夏に涼しい住居空間を実現できるメリットを持っています。
理由としては通気性を完全に無くすことで浸水することを防ぐポリエステル素材と異なり、コットンやTC製品は一定の通気性をほこっているため。
特に夏場で蒸し暑くなるポリエステル素材と比べて、通気性の良いポリコットンやTC素材のテントは内部の蒸気を外に逃がしてくれます。
そのため年中キャンプを行いヘビーに利用したいユーザーには、一定の通気性を誇るポリコットンやTC素材のテントは最適な素材となっています。
ただし一定の通気性を保っている分、激しい雨に遭遇すると浸水するデメリットも抱えている点に注意しましょう。
ポリコットンTCワンポールテントのデメリット
ポリコットンやTC製のワンポールテントを購入する上で気になるのが、季節ごとのメリットやデメリットの数々ではないでしょうか。
特にポリコットン製品は季節ごとに長所と短所が現れる素材なので、購入前には事前に特性を把握しておきたいもの。
そこでポリコットンやTC素材ワンポールテントのメリットやデメリットの数々を紹介していきますので、導入を検討している方は是非参考にしてみて下さい。
重たい
ポリコットやTC素材のテントが抱えるデメリットとして、製品全体が重たくなるといったデメリットを抱えています。
特に雨など湿気を含むシチュエーションに遭遇した場合には、素材自体が湿気を含んでしまうため異常に重たくなってしまうことも。
ソロキャンプなど最小限の人手でキャンプを行っている場合には、運ぶのに一苦労することも珍しく有りません。
そのためポリコットンやTC素材は、最小限の荷物で設営可能なワンポールテントと非常に相性の良い素材となっています。
カビが発生しやすい
ポリコットンやTC素材のデメリットとして、カビが発生しやすいといった欠点を抱えています。
理由としてはポリコットンやTC素材は一定の水分を吸収する性質を持っており、しっかりと天日干しを行わなければ乾かないため。
そのためポリエステル素材より繊細な素材であり、キャンプから帰宅するたびにメンテナンスが必要になる素材になります。
ただしポリコットンやTC素材は比較的頑丈な素材で、大切に使用すると数年近い長期間利用することが可能です。
消耗しやすいテントは長期間利用すると長い目で見ても経済的なので、より良いアウトドアアイテムを大切に使用する方には最適な素材でしょう。
雨への耐久度が低い
ポリコットンやTC素材のワンポールテントは雨への耐性が高くないため、激しいゲリラ豪雨では浸水のトラブルが懸念されるデメリットを抱えています。
そのためゲリラ豪雨の多い山間部で夏場のキャンプでは、どうしても相性が悪いデメリットが挙げられます。
加えてカビに弱いデメリットも抱えているため、湿気の多い季節にはマメなメンテナンスが欠かせません。
そのため夏場にアウトドアアイテムへマメなメンテナンスを行えない方は、湿気に弱いポリコットンやTC素材のテントは不向きな点に注意しましょう。
暖かい季節のみキャンプを行い価格をできるだけ押さえたいユーザーは以下の記事を参考にしてみて下さい。
冬にワンポールテントを使うならスカートが必要
冬に使用する場合にはワンポールテントは下部分から外気が入り込んでくるため、「スカート」が備わった製品を選ぶ必要があります。
ワンポールテントは設計の都合上、どうしても地面とフライトシートの間に隙間が空いてしまいます。
特に外気温が下がる真冬では冷気がどんどん下の隙間から入り込んでくるため、不愉快な環境で過ごさなければいけないことも。
そんなトラブルを未然に防ぐことができるワンポールテントの装備が、下の隙間を埋めてくれる「スカート」です。
以下ではスカートを搭載した冬キャンプにも最適なテントの数々を紹介していくので、導入を検討している方の参考としてお役立て頂ければ幸いです。
ポリコットンやTCワンポールテントのおすすめ7選【ソロサイズ】
ポリコットンやTC素材のワンポールテントのメリットやデメリットを紹介した所で気になるのが、具体的なオススメ製品ではないでしょうか。
そこで冬キャンプに必要不可欠なスカートを搭載したワンポールテントも含めソロサイズに厳選したワンポールテントのおすすめを紹介します。
テンマクデザインサーカスTC
サイズ | 442×420×280cm |
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収納サイズ | Φ25×67cm |
重量 | 10.88kg |
インナーテント | 無 |
付属品 | ポール・張り網・ペグ |
ワンポールテントならではの美しいシルエットと、高級素材のTC生地を採用しているワンポールテントが「テンマクデザインサーカスTC」。
スカート付きで火に強いコットン製を採用していることから、焚き火が恋しくなる真冬キャンプのベースとしても最適な製品となっています。
また焚き火による火の粉の影響で、安価なポリエステル製品のテントのように穴が開きにくい安心感も魅力の一つ。キャンプでガンガン使い込みたいユーザーには、必然的に選択肢の一つとなるワンポールテントでしょう。
BUNDOK(バンドック) ソロティピー1TC
サイズ | 240x240x150cm |
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収納サイズ | 44x24x24cm |
重量 | 4.8kg |
インナーテント | 有 |
付属品 | メインポール×1・サブポール×1・ペグ・ロープ |
ポリコットン素材を採用しており、比較的購入しやすい値段帯を採用している製品が「BUNDOK(バンドック) ソロティピー1TC」です。
冬に使用するワンポールテントとしての機能性を備えていながらも、比較的良心的な価格帯を採用しているのが最大の魅力。
もちろん冬だけではなくオールシーズン利用可能で、スカート部分も固定可能なので暑苦しい季節でも風通しを良くして快適に過ごすことができます。
また購入時には若干付属のペグに難がある口コミが見受けられるため、別途頑丈なペグの導入がオススメです。
テンマクデザインパンダ VC
サイズ | 270×270×170cm |
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収納サイズ | 49×25×16cm |
重量 | 5.26kg |
インナーテント | 有 |
付属品 | ペグ・張綱・ポール |
続いて火器を多用する冬キャンプにも最適な、VC素材を採用したワンポールテントが「テンマクデザインパンダ VC」。
白地のカラーリングを採用している珍しいデザインから、夜間に内部でランタンを使い照らすと全体が光る遊び心に溢れる構造を採用。
構成素材はキャンプに最適なVC素材を使用しているため、焚き火による穴あきといった心配が少なくより遮光性が高いのも嬉しいポイントです。
VC素材は耐火性に優れているだけではなく、結露にも強いため寒暖差の激しい季節での仕様にも最適な製品。ただ機能性を求めるだけではなく、個性的なワンポールテントをお求めの方には最適の製品となっています。
VCはTCよりコットンの割合が多い素材で、コットン65%ポリエステル35%
FIELDOORワンポールテント T/C400
サイズ | 400cm×350cm×215cm |
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収納サイズ | ー |
重量 | 7.4kg |
インナーテント | 有 |
付属品 | ペグ・ポール・ロープ・グランドシート |
コストパフォーマンスに優れる製品を数多く手掛ける人気のアウトドアブランド「FIELDOOR」が販売するTC製テントです。
TC製のテントにも関わらず良心的な価格帯が高い人気を誇る秘密で、高額になりがちなポリコットン製品で価格を押さえたい方には最適。
ポール部分には軽量で耐久度の高いスチール製を採用しており、重量がかさみがちなTC製品と相性は良好です。
またソロキャンプでは、十分すぎる住居スペースを確保しているのも嬉しいポイントでしょう。
TENT FACTORY ワンポールテントTC
サイズ | 460×390×280cm |
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収納サイズ | – |
重量 | 13.0kg |
インナーテント | 有 |
付属品 | ポール・ペグ・ロープ |
六角形タイプを採用することによって通常の三角タイプのワンポールテントと異なり、形状だけでも高いデザイン製を誇る「テントファクトリー」のワンポールテント。
ポリエステルの割合を大きくすることで、高い耐水制度を誇りコットンならではの素材感を導入している良い所取りの製品です。
加えて設営ガイドが備わっているので、使用ペグ数が多く戸惑いやすいワンポールテントでも簡単に設営が可能なのもGOOD。
ポリコットン製のアイテムを求めているものの、耐水性は押さえておきたいユーザーに最適な製品でしょう。
QUICKCAMP(クイックキャンプ)T/Cワンポールテント(QC-TCT440)
サイズ | 幅440cm×奥行380cm×高さ290cm |
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収納サイズ | 幅65×奥行25cm×高さ25cm |
重量 | 13.7kg |
インナーテント | 有 |
付属品 | アルミポール・グランドシート・アルミペグ・ロープ |
元々インナーテントが備わっているアイテムをお求めの方に最適なのが「QUICKCAMP(クイックキャンプ)」のワンポールテント。
内部のインナーテントはメッシュ構造で、通気性が良好なため蒸し暑い季節の利用にも最適なアイテムとなっています。
カラーバリエーションはネイビーとグレーカラーの2種類で、以外に採用されていないカラーリングで個性的なテントを求めている方にも最適です。
Visionpeaks (ビジョンピークス) TCティピシェルター
サイズ | 440×420×290cm |
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収納サイズ | |
重量 | 12.3kg |
インナー | 有 |
付属品 | ペグ・ロープ・ポール |
ヒマラヤが展開する自社ブランド「Visionpeaks (ビジョンピークス)」の、ポリコットン製ワンポールテント。
遮光性と通気性を兼ね備えた綿混紡のシェルターテントで、高さが290cmと高くソロで広々と使用できるし、ハーフインナーも標準装備されてるので家族3人の使用も可能。
まとめ
ポリコットンやTC素材のワンポールテントの購入を検討している方は、参考としてお役立て頂けたでしょうか。
ガンガン焚き火を使用しても、穴あきといったトラブルが発生しにくいポリコットン・TC製品は長期間使い続けることが出来るアイテムです。
結果としてワンシーズンごとにポリエステル製のテントを購入するより、長く使用することで経済的に済ませることが可能です。
加えて冷気対策としてスカートが備わったワンポールテントを導入して、真冬でも快適なキャンプへ出かけてみては如何でしょうか。