チャークロスは火打ち石やファイヤースターターで着火するのに便利な火口。ネットでも販売されてますが、100均の空き缶と布があれば誰でも失敗せずに作ることができます。
今回は、空き缶で失敗しないチャークロスの作り方から使い方まで紹介し、合わせて出来上がりまでの時間や素材の違いも検証していきます。
チャークロスとは?
チャークロスとは綿の布を空焼きにして炭化させたもので、極めて火が付きやすくて優秀な火口。メタルマッチではもちろんのこと火打石の小さな火花でも簡単に着火さすことができます。
燃え方の特徴として、麻ひもやティッシュのように一気に燃え上がるのではなく、じわじわと燃え広がるので焦る心配もありません。
チャークロスが着火したら麻ひもをほぐしたものや落ち葉などで包み、息を吹きかけることで確実に火を起こすことができます。
チャークロス作りで必要な100均アイテム
チャークロス作りに必要なものですが、今回は熱源以外は全て100均で揃えてみました。
- 綿の布
- 空き缶
- きり(穴を開けれるものなら何でもOK)
- 爪楊枝(穴を塞ぐもので小枝でもOK)
- はさみ
タオルやTシャツなど綿生地の布
綿の布は着古したTシャツやタオルなど何でも構いませんが、できるだけ繊維の密度が濃いものを選ぶと上質なチャークロスを作ることができます。
今回は100均アイテムのみでチャークロスを作るためランチョンマットを使用してます。
空き缶
空き缶は蓋ができるものなら何でも構いませんが、チャークロスは酸素を遮断して熱で炭化させることで完成します。個人的な意見ですが、一杯に詰めた方が失敗が少ない感じがするので、あまり大きいものは避けた方が良さそうです。
今回使用したのは100均で買える灰皿。
100均の空き缶で失敗しないチャークロスの作り方
空き缶で失敗しないチャークロスの作り方の手順を紹介します。
綿の布の準備
綿の布(ランチョンマット)を10cm角で切ります。炭化させると簡単に手でちぎることもできますので、多少大きくても問題ないです。
今回は検証もかねてポリエステルが含まれているTシャツも一緒に入れてみました。
空き缶の準備
空き缶の蓋に燃焼中にでる煙を逃がす穴をキリであけます。
穴の大きさの目安は爪楊枝が入る大きさ程度。
空き缶にTシャツと綿の布を詰める
空き缶にTシャツやタオルを入れる時、これぐらい入れても失敗することはありませんが、あまり量を作りすぎても使いきれないので、タオル1枚分やTシャツだと三分の一程度が使いやすいです。
焚き火に空き缶を入れチャークロスを作る
ファイヤーボックスの小さい焚き火でもチャークロスを作ることができます。
着火して火が安定したら空き缶を焚火に突っ込みます。
空き缶置いて、少ししたら煙が出てきます。
穴が小さいと熱した時に、蒸気が逃げ切れず蓋が開くことがありますが、トングや薪で蓋を押さえましょう。
火力が強いと蒸気に引火することがあります。蒸気が上がるのが見える程度は火が燃え上がるので注意が必要です。
30分程度で煙が出なくなります。
火からおろし、蓋の穴に爪楊枝で栓をして冷まします。
30分程度で冷めるので完成。
チャークロスの素材の違いを検証
綿100%の布とポリエステルが入ったTシャツの出来上がりの素材の違いです。
綿100%素材の布
100均の綿の布(ランチョンマット)のチャークロスです。繊維の密度が粗いのが多少気になりますが、綺麗に炭化してます。厚みがあるので簡単に破けることもなく、1枚1枚綺麗に剥がすことができます。
薄い素材のTシャツを使うと綺麗に炭化しても剥がすときに破けることがあります
ポリエステル65%素材のTシャツ
ポリエステルが熱で溶けて変形しており、触るとボロボロと崩れるのでチャークロスとしては使い物になりません。綿100%素材のTシャツやタオルなどで作ったほうが良さそうです。
チャークロスに着火してみた
作ったチャークロスにファイヤースターターで火花を散らして着火してみました。
じわじわと火種が広がり、息を吹きかけると火力が増します。100均の綿の布(ランチョンマット)でも十分使える結果とないました。
チャークロスの使い方
- チャークロス
- 麻紐をほぐしたもの
- 火打石やファイヤースターター
使い方の手順①
火種を着火させたチャークロスを包み込みやすい様に、前もって麻紐は鳥の巣のような形状にしとくと、着火の失敗が少ない。
使い方の手順②
チャークロスに火打石やファイヤースターターで火種を着火させる。
使い方の手順③
着火させたチャークロスを麻紐で包み込む。
使い方の手順④
チャークロスを包んだ麻紐に細く長く息を吹き込む。
麻紐は一気に燃え上がる事があるので、火傷に注意が必要です。慣れないうちは、チャークロスを包んだ麻紐を火床となる場所に置いて、火吹き棒で吹く方が簡単に着火できます。
チャークロスが出来上がる時間は?
チャークロスの出来上がり時間の目安は、焚き火やガスコンロの火力、外気温によって変わります。出来上がりの目安は時間より、煙を見ることが大切なので煙が出なくなると完成と思ってください。
焚き火の火力が安定してないと中まで炭化できない失敗が起こりますので、ぐるぐると回してみたりして煙が出ないことを確認してください。
ちなみに今回のチャークロスが出来上がった時間は30分で、しっかりと冷ますのを合わせたら1時間程度で出来上がりますが、時間をあまり気にせずに、ゆとりを持ってチャークロスを作ったほうが失敗が少ないのです。
チャークロスはガスコンロでも作れる
今回は焚き火でのチャークロスの作り方を紹介しましたが、ガスコンロでも同じ工程で作ることができます。ガスコンロだとキャンプ場に行かなくても、ご家庭でもチャークロスを簡単に作ることができます。
ガスコンロの火力が強すぎると煙に引火して火を噴くことがありますので、屋外での使用をおすすめします。
若干匂いが発生するため、風向き等のご近所への配慮が必要です。
空き缶で失敗しないチャークロスの作り方のまとめ
失敗しないチャークロスの作り方のポイントをまとめると
- 布の素材は綿100%
- 薄めの生地より厚めが使いやすい
- 炭化は時間を気にせず煙が出なくなるまで
以上3点が失敗しないポイントです。
また、繊維の密度が濃いものを選ぶと上質なチャークロスを作ることができるので、そちらにも挑戦してみてください。使うと違いがわかると思います。