カセットコンロと言えばイワタニ(岩谷産業)と言われるほど、冬の食卓でお鍋をする時に必ず見かけるカセットコンロやカセットガスで、どなたにもお馴染みだと思います。
イワタニのカセットコンロは、アウトドアで使用する事を考えて火力や風防、持ち運びやすさなど様々な工夫がされていたり、「もうお鍋の時に使うだけのカセットコンロではない。」と言わんばかりに見た目も重視されたおしゃれなモデルが多く登場しています。
カタログを見ているだけでもワクワクするのですが、実際に購入する事を考えると、使用目的をしっかりと考え1つ1つの商品の特性を熟知する事が大切です。
そこで、カセットコンロを選ぶポイントや注意点をお話ししつつ、アウトドアの場面で活躍するイワタニのカセットコンロを5つをご紹介させていただきます。
ご紹介する商品は、スーパーやディスカウントショップ、コンビニエンスストアなどで気軽に購入できる安価なCB缶を燃料としています。どなたでも馴染みがあり突然の在庫切れという時にも求めやすいので、アウトドアの相棒としてはピッタリな商品になっています。
アウトドアでも使えるイワタニのカセットコンロの魅力
出典:Iwatani
アウトドアでも安心して使えるイワタニのカセットコンロの魅力を紹介します。
アウトドアでも安心の火力
出典:Iwatani
最大火力がアウトドア活動の充足感を担っていると言っても良いくらいに、火力の大きさは重要です。
食べるという楽しみが大きいアウトドアで火力が弱いと、風で火が消える、食材になかなか火が通らず時間がかかる、美味しい料理が出来ない、テンションが下がり雰囲気が悪くなるなどと残念な時間になってしまうからです。
カセットコンロの火力は商品によって違いがありますが、イワタニのアウトドア用カセットコンロとして販売されている商品は、環境や気象に影響されにくい構造や工夫が成されているので、火力が強くアウトドアでも安心して使うことができます。
火力の強さはkcal/hという単位で表示されています。kcal/hとは1時間当たりの熱量を表す単位になり、アウトドアで使用するカセットコンロであれば2500kcal/h以上の火力が望ましいと言われています。
アウトドアでも安心の安全性能
アウトドアでカセットコンロを使用する時には、まず自分達で取り扱いを気を付ける事が前提ですが、カセットコンロ自体が事前に危険を察知して対応してくれると有難いですよね。実は、イワタニの製品には幾つもの安全装置が備わっているのです。
カセットボンベが加熱されて温度が上がり、内部圧力が異常に上昇して0.4~0.6MPa(4~6kg/㎠)の範囲になると、自動的にカセットボンベが外れてガスの供給が止まり火を消してくれるという圧力感知安全装置」。
過去には、この内部圧力上昇に伴う爆発事故も起こっているので、この装置がある事で安心して調理を楽しむ事が出来ますね。
他にも、「容器装着安全装置」と言って、器具せんつまみが「消」に戻っていないとカセットボンベがセットできない構造になっていたり、カセットガスを接続する容器受口部分に大小2個のOリング(シール材)が内蔵され、接続部を強く密閉することで気密性・安全性を高めた「容器受口加圧式機構」になっています。
また、商品によりますが、熱を検知するパーツが吹きこぼれを感知して自動で消化してくれる「吹きこぼれ自動消化装置」が搭載された物もあります。
コンパクトで持ち運びに便利
出典:Iwatani
アウトドアでカセットコンロを使用する事を考えた時に、移動や持ち運びという動作があるのでコンパクト性も重要になってきます。火力や安全性が高くても、重かったり大き過ぎると持ち運ぶ際にストレスになりアウトドアで使用するには若干不向きとなってくるからです。
イワタニのカセットコンロは、カセットコンロ自体がコンパクトでスタイリッシュになっている上に持ち運び専用ケースが付属した商品も揃っているので、持ち運ぶ際や積載時のストレスを感じません。
また、専用ケースに収納している事で箱収納のように飛び出す可能性もなく破損の心配もないので安心して持ち運びが出来るでしょう。
風に強いイワタニのカセットコンロ
出典:Iwatani
アウトドアで調理する際に影響を受けやすいのが、周辺の環境と気象条件です。アウトドアとなると、どうしても高地や海沿いなど拓けた場所になり、風の影響などは特に受けやすくなります。
イワタニのカセットコンロには、アウトドアでの使用を考慮した上で風を遮る構造になっていたり、トップカバーという防風カバーが付いているものモデルがあります。風の影響を受けないでアウトドアで調理できるという事は、アウトドア活動を行う上でもとても有益です。
アウトドアでカセットコンロを使う注意点
手軽に使用できるカセットコンロですが、それゆえに慣れが生じてしまい、少しの油断が大きな事故に繋がる事があります。特にアウトドアで使用する際に気を付けたい事があります。
一酸化炭素中毒
テント内では、カセットコンロ、ガスランタンなどの使用は禁止されているという事です。テントや車内などで使用すると一酸化炭素(CO)中毒や酸欠になる場合があり、冬になると数件の死亡事故が起きています。
屋外であっても狭い空間では換気を十分に行ったり、カセットコンロをテントやタープ以外の場所に設置して使用するなどの工夫が必要になってきます。
爆発事故
カセットコンロの誤った使い方により、カセットボンベが爆発する事故が起こる可能性もあるので、以下の項目には注意しましょう。
- カセットコンロを覆うような大きな調理器具は使用しない
- カセットコンロに指定されてるボンベを使用する
- 調理以外の用途に使用しない
- 2台以上並べて使用しない
BBQ禁止・火気厳禁・直火禁止のキャンプ場もある
キャンプ場によっては火器に関する取扱いの規約が様々なので、カセットコンロを使用する際は、事前にHPや電話で確認すると安心です。
アウトドアで活躍するイワタニのカセットコンロ5選!
カセットフー マーベラスⅡ
- 本体サイズ:380×329×110mm
- 重量:2.8kg
- 発熱量:3.5kW(3,000kcal/h)
- 連続燃焼時間:約70分
- 安全装置:圧力感知安全装置、ヒートパネル
- 使用できる鍋底の大きさ: 9号土鍋まで(トップカバー使用時は8号土鍋まで)
見惚れるくらいに美しいカセットフーマーベラスⅡ。マーベラスというネーミングも、女性らしいアンニュイな雰囲気と高貴なイメージもあり素敵なネーミングです。
見た目がオシャレなマーベラスですが、取り外し可能なトップカバーの大きな風防とバーナー周りを囲む風防リングのダブル風防で、風が気になる屋外での使用にもストレスを感じない構造になっており、他にも風に強い炎口、火力を維持する機能も付いており、見た目良し機能面良しと2拍子揃った商品になっています。
また、本体自体が収納ケースにもなっていて取っ手も付いているので、使用後に持ち運ぶ際や自宅などでもそのまま収納出来るので便利です。
カセットフー BO(ボー)プラス
- 本体サイズ:337×300×94mm
- 重量:1.7kg
- 発熱量:4.1kW(3,500kcal/h)
- 連続燃焼時間:約55分
- 安全装置:圧力感知安全装置、ヒートパネル、立ち消え安全装置
- 使用できる鍋底の大きさ:9号土鍋まで(小さい鍋は鍋底が16cm以上) 、総重量5kg以下
イワタニのカセットコンロの中で最強火力と言われているのが、カセットフーBO(ボー)プラスです。火力が強いだけに焼く、炒める、煮るという調理がアウトドアでもスムーズに出来ます。
火力が大きい事から多少の風では火が消える事はないのですが、風防もあるために安心して使用する事が出来ます。万が一、風や吹きこぼれなどで消えてしまった時に自動的にガスの供給をストップする「立ち消え安全装置」という機能が搭載されており、まさにアウトドア仕様のカセットコンロと言えるでしょう。
他に、ガス残量がわずかでも安定した火力を保ちボンベのガスを残さず使用する「ヒートパネル」や、フッ素加工されたトッププレートや取り外し可能な五徳になっているのでメンテナンスも楽です。
さらに持ち運びや衝撃から守ってくれる収納ケースが付いているので保管や使用時に便利ですが、昨今のアウトドアブームの流行りカラーとは相反する朱色になるので、好き嫌いが分かれる所かもしれません。
カセットフー 風まるⅡ
- 本体サイズ:357×278×115mm
- 重量:2.2kg
- 発熱量:3.5kW(3,000kcal/h)
- 連続燃焼時間:約66分
- 安全装置:圧力感知安全装置、ヒートパネル
- 使用できる鍋底の大きさ:16~24cm
「風まる」というだけあって、風に強いカセットコンロになります。炎に影響をおよぼす風を「外側風防」と「内側風防」の2段階の壁で遮る構造の「ダブル風防ユニット」になっています。2つの風防を備える事で五徳の上にのる鍋や調理器具の大きさや形状に関わらず、アウトドアでも安定した遮風効果が得られるのです。
更に、2つの風防構造がある事で、沸き上がり時間が早く優れた加熱効果も得られます。天候に左右されないカセットコンロなら、キャンプへ出かける際やお庭で使用する際にも躊躇せず持ち出す事が出来ますね。
また、災害用とうたっているだけに、持ち運びと収納に便利な黒色の武骨な雰囲気の収納ケースも付いています。アウトドア活動や災害時は想定外の事が起きる事もあるので、しっかりとした収納ケースがあれば破損などの心配もないでしょう。
カセットフー タフまる
- 本体サイズ:341×283×129mm
- 重量:2.4kg
- 発熱量:3.3kW(2.800kcal/h)
- 連続燃焼時間:約75分
- 安全装置:圧力感知安全装置、ヒートパネル
- 使用できる鍋底の大きさ:16~24cm
武骨な見た目のカセットフータフまる。ネーミングの通り、耐荷重は20kgでダッチオーブン(鍋底24cm以下)も載せる事が出来るので、まさにアウトドアで調理をとことん楽しむためのカセットコンロになります。それゆえ、本体の脚の材質も熱に強くて頑丈なアルミダイキャスト製になっています。
カセットフータフまるは、1つ前で紹介したカセットフー風まるⅡと同じ「ダブル風防ユニット」を搭載しているだけでなく、火足が短く風の影響で火が消えにくい「多孔式バーナー」も搭載しているので、多少の悪天候でも調理を楽しむ事が出来るでしょう。
黒色の武骨でスッキリとしたイメージの収納ケースも付いているので、まさにネーミングの通り、タフなカセットコンロと言えますね。本体も収納ケースも同じ黒色で統一されていておしゃれなアウトドアの雰囲気を盛り上げるデザインになっています。
カセットフー タフまるJr.
- 本体サイズ:286×192.5×122mm
- 重量:1.6kg
- 発熱量:2.3kW(2.000kcal/h)
- 連続燃焼時間:約102分
- 安全装置:圧力感知安全装置、ヒートパネル
- 使用できる鍋底の大きさ:上面の内径が20cm以下(小さい鍋は鍋底が11cm以上)
カセットフータフまるJr.は、カセットフータフまるの機能はそのままで60%小型化した商品になります。小型になった分、耐荷重も10kgになりますが小型のダッチオーブンは載せられるので、こちらでもアウトドアでの調理を思う存分楽しむ事が出来ます。
小型化しているために、CB缶セット時は本体より少しはみ出るスタイルになります。気になる方は、イワタニカセットガスジュニア という小さめのCB缶をセットするとスッキリと収まるでしょう。
そして、このカセットフータフまるJr.のカラーリングが何とも言えずキャンパーの心を揺さぶります。本体の色がオリーブ色で自然の色に馴染みやすい事や武骨なイメージもあり、とても魅力的でカッコいい出来上がりになっているのです。
ソロキャンパーを意識して小型化されたのかもしれませんが、オリーブ色の本体もカーキ色の専用ケースもここ数年流行っているアースカラーで統一されているので、ソロキャンパーでなくてもかなり気になる商品になっています。
アウトドアにはイワタニのカセットコンロ!
出典:Iwatani
イワタニのアウトドア用に特化したカセットコンロは、ひと昔前の「鍋の時に使う」という時代からかなり躍進している事がお分かりいただけたかと思います。
屋内用屋外用と分けず、未曽有の災害の備えとしてもアウトドアに特化したカセットコンロを日頃から愛用していれば、いざという時にも安心です。それぞれの商品の火力や安全性などを確認しつつ、それを扱う私達の意識も高めながらアウトドアでの調理を楽しみたいですね。