今やキャンプで欠かせないバーナー。アウトドアでの調理を快適にし、さまざまな用途に対応したバーナーが数多くある中、初心者の方でもわかりやすく、タイプ別の特徴や選び方を紹介していきます。
キャンプバーナー選びのポイント
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アウトドアバーナーの特徴は多岐にわたっています。調理を快適にするものから、軽量コンパクトに特化したものまで、一口にアウトドアバーナーと言ってもさまざまです。
シーンに合わせたキャンプバーナーをチョイス
バーナーは使うシーンで選びます。登山やソロキャンプでは持ち運びの便利な軽量・コンパクトタイプを選びます。ファミリーキャンプやグループキャンプではみんなで食べる大きな鍋に対応したものや、バーナーが2つ付いているツーバーナーなどを選びます。
キャンプバーナーの燃料の種類は?
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アウトドアバーナーの燃料は大きく分けて2つ、ガスとガソリンです。
ガスはコンパクトですが割高なOD缶と、リーズナブルで比較的どこでも手に入るCB缶があります。
ガソリンはカートリッジ式のガスとは違い、使うのに少し手間がかかります。しかし燃料が安く手に入ること、低温に強いことなどから根強い人気があります。
キャンプバーナーのタイプ別の特徴
キャンプバーナーを5つのタイプに分けて、メリットとデメリットを分析。それぞれの特徴やおすすめ用途も紹介しますので、選ぶ時の参考にしてください。
ガス式シングルバーナーの特徴
シングルバーナーのメリットは軽量でコンパクトに収納できるという点です。
携帯に便利ですので、登山やソロキャンプ、バイク・自転車でのキャンプに向いているといえます。ガス缶はOD缶用とCB缶用がありますので、アウトドアスタイルに合わせて選んでください。
デメリットはゴトクが小さいものが多く、OD缶の上に取り付けるバーナーですと、高さもあり、大きな鍋などを置くには不安定です。
ツーバーナーの特徴
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バーナーが2つ付いたタイプのバーナーです。ツーバーナーのメリットは何といっても2つの調理が同時にできるという点です。一つでコーヒー用のお湯を沸かし、もう一つでベーコンエッグを焼くといった使い方ができます。
つまみによる火力調整など家庭用ガスコンロと使い勝手が同じものが多く、家庭用ガスコンロの簡易版といったところです。ファミリーキャンプやグループキャンプにおすすめです。
デメリットは大きさと重さです。持ち運びには向いていません。車で運ぶのがメインとなりますし、収納時も多少のスペースをとられます。
クッカーと一体型バーナーの特徴
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バーナーとクッカーがセットになって燃焼効率を上げる構造になっているバーナーです。
クッカー一体型バーナーのメリットは高い熱効率と燃費の良さです。お湯の沸かす時間は他のバーナーよりも早く、その分燃費も良くなっています。燃費のよさは長期のツーリングキャンプや縦走するような登山で活躍します。
デメリットは調理器具が限られてしまうことです。セットの調理器具を使うことによって熱効率の効果が発揮できますので、調理器具が選べません。
ガソリンバーナーの特徴
ガソリンバーナーはガソリンや灯油などの燃料を、熱で気化させて燃焼させます。
ガソリンバーナーのメリットは、寒さに強いという点です。直接熱で燃料を熱するので、極寒の地でも安定して燃焼させることができます。燃料が共有できるツーリングキャンプや冬山の登山などに適しています。
また、燃焼している時の独特の風合いなど、昔ながらのスタイルに根強い人気があります。
デメリットは手入れや使い方に手間がかかるという点です。最初に燃料を温めるプレヒート作業や燃料タンクの圧力を上げるポンピング作業などがあります。バーナーには煤がつきやすいのでこまめな手入れも必要です。
カセットコンロの特徴
家庭用のカセットコンロです。
メリットは家庭でもアウトドアでも使える点です。自宅で使うように大きな鍋やフライパンなどを使っても安定しています。
また、火力の調節もしやすく燃料も手に入りやすいCB缶で扱いやすいです。ファミリーキャンプ、グループキャンプやキャンプ初心者の方にもおすすめです。
デメリットは大きく持ち運びに不便という点です。やはり来るまで運ぶのがメインとなります。また、脚が4つですので石や草の多い土の上は不向きで、平らなテーブルなどの上でしか安定して置けません。
おすすめキャンプバーナー「ガス式シングルバーナー」
登山・キャンプ用バーナーでは定番のガス式シングルバーナーです。ソロ登山からグループキャンプまで幅広く使われています。
イワタニプリムスP-153 ウルトラバーナー
- 出力:4.2kW/3,600kcal/h(T型ガス使用時)
- ゴトク径:大14.8 cm/小9cm
- 収納サイズ:7.5×8.8×3cm
- 本体重量:116g
軽量でコンパクトなのに、出力3600kcal/hとハイパワーなバーナーです。ゴトクの大きさが2段階に変更でき、用途に合わせて使用できます。ソロからグループキャンプまで幅広くアウトドアシーンで活躍します。
ソトマイクロレギュレーターストーブ ウインドマスター SOD-310
- 出力:3.3kW/2,800kcal/h
- サイズ:9×11.7×高さ10cm
- 収納サイズ:4.7×5.1×8.8cm
- 本体重量:67 g(バーナー+ゴトク)
風に強いバーナーです。独自に開発されたすり鉢状のバーナーヘッドにより小さくても風に強いつくりになっています。またマイクロレギュレーター搭載で寒さに強く、-5℃でも出力2,800 kcal/hを出すことができます。バーナー本体とゴトクが取り外せて収納時がコンパクトになります。
岩谷産業ジュニアコンパクトバーナー CB-JCB
- 出力:2.7kW/2,300kcal/h
- サイズ:15.5×15.5×高さ12.7 cm
- 収納サイズ:8.2×6.8×10.9 cm
- 本体重量:274 g
カセットコンロで有名な岩谷産業の携帯用バーナーです。燃料のガス缶はカセットコンロと同じCB缶ですので、比較的手に入れやすいです。防風対策を施したゴトク、専用ハードケース付きとアウトドア仕様となっています。
キャプテンスタッグオーリックM-7900
- 出力:2,700kcal/h
- サイズ:12.5×12.5×高さ8.5 cm
- 収納サイズ:11.7×10.5×6.5 cm
- 本体重量:300 g
リーズナブルな値段で手に入る本格的なアウトドア用バーナーです。組み立てもゴトクを広げるだけと簡単で、圧電点火装置、専用ケース付きでキャンプなどアウトドア初心者におすすめです。
ソトシングルバーナー ST-301
- 出力:3.7kW/3,200kcal/h
- サイズ:19×17.6×高さ8.3cm
- 収納サイズ:16×10×9cm
- 本体重量:690 g
ガス缶と本体が分かれているセパレートタイプのバーナーです。本体の重心が下に来るので大きな鍋をのせても安定します。直径25cmの鍋までのせることができます。ファミリーやグループキャンプに最適です。
おすすめのキャンプバーナー「ガス式ツーバーナー」
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ファミリーキャンプやグループキャンプで大活躍するガス式ツーバーナー。複数の調理を同時にできるため、複数の料理や手の込んだ料理を作ることができます。料理を作りながらお湯を沸かしたり、親子で並んで調理をしたりと、アウトドア調理が楽しめます。
ユニフレームインバーナーUS-1900
- 出力:3,900kcal/h
- サイズ:54×32.5×29cm
- 収納サイズ:54×32.5×11.5cm
- 本体重量:3.9kg
燃焼効率を上げるパワーブースターを搭載して、出力3,900kcal/hのハイパワーを持続します。燃焼部の熱をカセットボンベに伝え温めることで、液化ガスを気化しやすくしています。
また、火力調整も簡単にでき、とろ火も安定。料理の幅が広がります。
コールマンパワーハウスLPツーバーナーストーブⅡ
- 出力:3,500kcal/h
- サイズ:64×32.5×52cm
- 収納サイズ:54×32.5×7cm
- 本体重量:4.2kg
蓋がしっかりと防風してくれるので、風の強い日にも安定して使えます。
軽量ではない分、どっしりとした感じで、置いた時の安定感があります。それでいて収納時の幅が7センチとスリムなボディで、車に乗せるときなども場所をとりません。
ソトハイパワー2バーナー ST-525
- 出力:4.9kW/4,200kcal/h
- サイズ:61×41×58cm
- 収納サイズ:58×36×9.5cm
- 本体重量:5.1kg
安全で安定した火力を維持するため、ガスシンクロナスシステムを採用。従来は1つのガス缶と1つのバーナーをつないでガスを供給し、それを2セット取り付けていました。
ガスシンクロナスシステムは二つのガス缶を組み合わせて2つのバーナーにガスを供給することで安定したガスの流れができ、火力の調整がやりやすくなっています。
おすすめのキャンプバーナー「クッカーと一体型」
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バーナーとクッカーがセットとなったバーナーです。バーナー専用クッカーなので複数のものや、複雑な調理はできませんが、熱効率がよくてお湯が沸騰する時間が短く、燃費も優れています。
お湯を沸かしたり1品調理したりと簡単に使用するには便利です。日帰り登山やソロキャンプなどでおすすめです。
ジェットボイルジップ
- 出力:1,134kcal/h
- サイズ:10.4×10.4×高さ16.5cm
- 本体重量:400g
- クッカー容量:0.8ℓ
- 沸騰到達時間:約2分30秒(0.5ℓ)
0.5リットルの水をおよそ2分30秒で沸騰させることができる熱効率の良いバーナーです。
セットのクッカーの底にはフラッグスリングというフィン状のリングが付いていて。バーナーの熱を効率よくクッカーに伝えることができます。素早く調理することで燃費もよく長期のアウトドアにも適しています。
おすすめのキャンプバーナー「ガソリンタイプ」
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燃料にガソリンを使うタイプのバーナーです。ガソリンの利点は寒さに強く、寒冷地でも点火はもちろん火力も安定して使うことができます。
ホワイトガソリン、自動車用ガソリン、灯油など、バーナーによって使える燃料もいろいろ選べます。使用には多少手間がかかるのですが、それも楽しみの一つと考える方もおられます。
MSRウィスパーライト インターナショナル
- 出力:2.772kcal/h
- サイズ:19×19×高さ9cm
- 収納サイズ:15×9×9cm
- 本体重量:316g
- 使用可能燃料:ホワイトガソリン、無鉛ガソリン、灯油
世界中で使用されているMSRのバーナーです。
ガソリンタイプのバーナーは燃焼音が大きい傾向にありますが、このバーナーは安定したガス供給ができる構造で、火力も安定させ、燃焼音も静かです。
ホワイトガソリン、無鉛ガソリン、灯油と燃料が選べるので、ツーリングキャンプなどでもおすすめです。
オプティマススベア123R
- 出力:1,300kcal/h
- サイズ:10×10×高さ13cm
- 本体重量:550g
- 使用可能燃料:ホワイトガソリン
100年以上の歴史を持つオプティマスの定番のガソリンストーブです。
ガソリンに圧力をかけるポンピング作業がなく、燃料タンクを直接暖めることで圧力を発生させます。
また、ガソリンタイプのバーナーの手間や、昔ながらのフォルムも魅力とあって、根強い人気があります。
おすすめのキャンプバーナー「カセットコンロタイプ」
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家庭で使っているカセットコンロです。オートキャンプなどでは、家庭用のカセットコンロでも、防風さえできれば十分使用できます。
イワタニカセットフー 風まる
- 出力:3.5kW/3,000kcal/h
- サイズ:35.9×27.8×高さ11.5 cm
- 本体重量:2.2kg
カセットコンロの中でも特に風に強いのが岩谷産業の「カセットフー風まる」です。
外側の風防壁とゴトクの下の風防を合わせた独自のダブル風防ユニットでコンロ全体を強い風から守ります。キャリーケース付きですので持ち運びも簡単でアウトドアにおすすめです。
お気に入りのバーナーで登山・キャンプを充実
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さまざまなアウトドアシーンに対応したバーナーの数々を紹介しました。機能や用途に合わせて選ぶのも大切ですが、扱いやすさや見た目も考慮して選ぶのもいいでしょう。お気に入りのバーナーで登山・キャンプを楽しく快適なものにしましょう。