使うほどに愛着が湧いてくる、トランギアのアルコールバーナー。
今回は、1951年より生産されているトランギアのアルコールバーナーのメリットデメリットや様々な条件下での使い方をご紹介します。

登山用の火器には用途や目的に応じて幾つかのカテゴリーに分けられます。
調理用の物もあれば、着火や緊急用に適した物もあり、汎用性を捨てて燃料時間を考慮した物など、数多くのモデルが使われています。

トランギアのアルコールバーナーとは

その名の通り、アルコールを燃料とした火器で、国内では燃料用アルコールを使用し、静音性が高く、単独登山やソロキャンプで使われることの多いバーナーになります。

火力は他の燃料を使用した火器に劣りますが、故障の可能性が低く、燃料調達の容易さなどから根強い人気を持っています。トランギアは半世紀以上前から販売されている、アルコールバーナーの元祖ともいえるアイテムです。

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アルコールバーナーは燃料が手に入りやすい

薬局などで販売されている燃料用アルコールが主ですが、度数の高いお酒でも使用が可能です。国内のみならず世界各国で入手できるため、現地でメーカー指定の適合品を探す手間がなくなります。
長期山行の際もアウトドア用品の取り扱いが期待できない地域において燃料の入手ができます。

トランギアのアルコールバーナーの燃焼時間は?

公式サイトでは、火力調整の蓋を使用した場合、本体の燃料容器2/3(70cc)のアルコールで無風時で約25分燃焼するとのことですが、使ってきた感想では、気温差や場所により差がありますので、燃料を多めに携帯しとくことをおすすめします。

燃料の持ち運びにはボトルが必要

アルコールバーナーの燃料は手に入りやすいですが、持ち運びにはボトルが別途必要になります。
100均などのボトルでも代用ができますが、アルコールNGのボトルや液漏れの心配がありますので、なるべくなら専用ボトルを使用した方が、安心です。

安いボトルを使用した時期がありましたが、山行途中で液漏れをし、山頂でアルコールバーナーの使用ができなくなった事があります。なので安心のために専用のボトルを使用しています。

トランギアの専用ボトルの容量は0.3L、0.5L、1.0Lと三種類あります。
0.5Lサイズが一番使いやすいです。




アルコールストーブ用おすすめの燃料は?持ち運びに便利なボトルもご紹介!

トランギアのアルコールバーナーのメリットとデメリット

上述の通り、アルコールを使用するメリットと特徴を備えたアルコールバーナーですが、この火器であるからこそのメリットを持っています。

簡単構造なので、故障リスクが少ない

トランギアのアルコールバーナーは燃料を入れてライター、マッチなどで着火するだけのシンプルな構造のため、故障のリスクはほとんどありません。
メンテナンスは簡単な錆びとり程度で長く使い続けられます。

軽量でコンパクトなので持ち運びに便利

トランギアのアルコールバーナーは重量が110g、ここに燃料を追加しても他の火器と比べて重量は軽く、サイズもコンパクトの為、荷物の容量を減らすことも出来ます。

燃焼時間、想定される環境などを考慮すれば最低限の燃料を持ち込むだけで良く、燃料ボトルから随時補充もできるので、廃棄の手間も大分楽になります。
燃焼時間は、本体のアルコールタンクの2/3の注入量で約25分燃焼します。

他のストーブに比べて音が静か

点火すると力強い音を立てるガソリンストーブ、小振りなヘッドから存在感ある音を出すガスストーブ、各社のストーブは耳を澄ますと独特の燃焼音を出しています。

アルコールバーナーも音がありますが、他の火器に比べれば、無音に等しい静音性を発揮します。

ジリジリという燃焼音が僅かに聴こえる程度で、休憩、野営時は静かに過ごしたい、周囲に迷惑をかけたくない人にはとても頼りになるアイテムです。

価格がお手頃

現在は数多くのブランドがオリジナルのアルコールバーナーを製作しており、その価格や生産数も幅があります。

概ね3,000~8,000円で展開されており、トランギアのアルコールバーナーは3,000円以下で販売されて、低価格で上述のように故障リスクが低いため、多少粗っぽい使い方をしたり、万が一紛失、破損しても経済的損失は低く、安心して使うことが可能です。


トランギアのアルコールバーナーのデメリット

火力調整が難しい

デメリットとして、火力調整が難しい点が挙げられます。
トランギアのアルコールバーナーには火力調整用の蓋が付いており、この開閉で調整を行うことができます。

とはいっても簡易的なものなので、ガスバーナーのような強火から弱火までを細かく調整できるわけではなく手間がかかるだけなので、私は結局火力調整をすることはなくなりました。

燃料を考慮する場合は、やはり火力調整を行うか、投入する燃料を抑えておきましょう。

アルコールストーブの燃料消費量は?20mlの燃焼時間をメーカーごとに比較!

蓋に取っ手が必要

消火や火力調整の際に蓋を持つスペースが小さいため、ペンチ等を使用して消火をしなければならない場面もある。
改善策として、簡単に蓋の取っ手を自作する方法もあります。

100均のダブルクリップを使って、取っ手を自作しました。
クリップの裏側は、耐熱ボンドで止めています。

屋外での使用には、五徳や風防が必要

アルコールバーナーは風に弱く、風がある日には風防が必要です。
また燃料、本体だけでは使用が難しく、別途五徳が必要となります。

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トランギアのアルコールバーナーの五徳や風防のおすすめは?

個人的にはトランギアから出ている五徳は少々扱いづらく、他社のウッドストーブを五徳代わりにしています。
五徳は本体に直接取り付けるものから、ウッドストーブと併用できるタイプと幾つか展開されています。

軽量を重視して収納性を取るか、多少重量を増やしても耐風性と汎用性を取るかで、現地での扱い方も変わってきます。

アルコールバーナーが経験者向きといえる所以のひとつはこの五徳によるもので、自身の山行に合わせて選択していくので、ひとつの五徳だけでなく幾つか持っておくと、よりアルコールバーナーの性能を発揮できるでしょう。

TOAKS(トークス) BPウッドバーニングストーブ STV-11

個人的におすすめの五徳兼風防代わりのウッドストーブは、TOAKSソロ BP ウッドバーニングストーブSTV-11です。


バーゴヘキサゴンウッドストーブ

トランギアのアルコールバーナーと一緒に持たれてる人が多いのは、五徳兼風防のバーゴのヘキサゴンウッドストーブです。
こちらもウッドストーブですが、アルコールバーナーの五徳兼風防として人気の商品です。


エバニュー(EVERNEW)チタン五徳

こちらは五徳のみで風防を別に用意しないといけませんが、とにかく軽さを求める方には、おすすめの商品です。
エバニューのアルコールストーブ用の五徳ですが、トランギアのアルコールストーブでも使用することができます。
重さは13gと超軽量です。




アルコールストーブ用おすすめの五徳と風防!100均の簡単自作もご紹介!

トランギアのアルコールバーナーの使い方

アルコールバーナーの使い方をご紹介

①本体にアルコールを入れる

②ライターなどで火をつける

使い終わったら蓋をして火を消す。

残った燃料は冷めてからボトルにいれる。

トランギアのアルコールバーナーの低温下での使い方は?

火力は固形燃料タイプの火器以上は出せますが、ガスバーナーを始め、ガソリン、ケロシンなどのマルチフューエルタイプには大きく劣ります。

アルコールバーナーは燃焼時間も気象条件に大きく左右され、その構造と性質上、低温下、厳冬期での使用は困難です。
耐風性を向上させる風防も販売されており、工夫や外付けでその汎用性が高まるため、火器の中ではユーザーのスキルが求められるアイテムとも言えるでしょう。

どうしても低温下、冬でも使用したい場合、工夫すればなんとか使用することができます。
アルコールバーナーは、着火当初は火力がなく、本体の温度が上がると本来の火力を出すことができます。
低温下ではこの余熱を加えるプレヒートが重要で、熱を以下に逃がさず行えるかで、冬期で使用ができるか決まってきます。

・効率的にプレヒートを行うには、接地面の状態が重要です。
・雪面での使用は難しく、まな板や遮熱できる素材の上で行いましょう。
・地面から熱を奪われるため、また風が遮れる場所を選びましょう。
・トランギアからプレヒート用のプレートが販売されており、そちらを使用することで少ない燃料でプレヒートを行えます。

以上の条件、行程を経る事で冬での使用は可能になります。

trangia(トランギア) TR-B25用プリヒーター

トランギアのアルコールバーナー専用のプレヒートです。寒冷地で安定した火力を出すことができます。
プレヒートだけでなく、テーブルを熱から守る使い方もできます。

バーナーはテント内で使用できるか?

ガスバーナーの場合、メーカー推奨ではありませんが、テント内で使用する場合があります。
悪天候や厳冬期登山ではテント内での使用を迫られる場面が珍しくなく、生死に関わる時があります。

ガスバーナーは酸素を大量に消費するので、換気を十分に行い、バーナーを転倒させてしまうとテントを延焼させてしまうので、細心の注意を払って行うことが必要となります。

アルコールバーナーでもテント内での使用は極論可能ですが、燃料が漏れて延焼の可能性はガスバーナーより高く、消火のリスクも高いため、原則は使用不可能と考えておきましょう。

調理は1人分まで

アルコールバーナーは、1人分の調理を行うのであれば、湯沸かしから煮炊き、焼き、炒めものまで、基本的に調理法を限定することなく使用できます。
2人以上分の調理では火力が足りず、また時間をかけると燃料を消費してしまうので、注意しておきましょう。

トランギアのアルコールバーナーの炊飯方法

トランギアのアルコールバーナーで同じくトランギアのメスティンを使っての炊飯方法をご紹介します。

炊飯に必要なもの

・米1合(前日に浸水したもの)
・アルコールストーブ
・五徳兼風防
・ライターorファイヤースターター
・燃料

水分量を合わせる

メスティンで1合炊飯しやすい点は、内側のリベットの半分ぐらいに水を合わせると、上手に炊飯できる点です。

POINT

よく水分量は指の第一関節とか言われますが、あくまでもそのクッカーに合った炊飯量でなくてはいけません。
3合や4合程度炊ける大きさのクッカーで1合炊飯しようとすると、第一関節では水分が多いです。

燃料に火をつける

ライターなどで燃料に火をつけましょう。クッカーの蓋はあけたままでOK。
その際は火傷をしないよう注意が必要です。
時間は約6分程度

沸騰したらよく混ぜて蓋をする。




沸騰したら、はしやスプーンなどでかき混ぜます。
メスティンは長方形なので、端の方まで火が届いてない可能性がありますので、炊きムラができない事と焦げ付かないように、底からかき混ぜます。
蓋をする際に、重しを乗せます。
火をつけてから約11分程度

火から降ろし蒸らす

チリチリという音に変わったら、火から降ろし100均の保冷バックなどに入れて蒸らす。

炊飯で一番難しい所ですが、時間的に11分程度の目安で行動すれば、大幅な失敗はないと思います。
心配な場合は、一度蓋をあけて確認してください。
蒸らし時間約10分

出来上がり

炊飯を失敗しない点は

・お米の浸水は必ずする事(前日でもOK)
・適度な水分量
・沸騰したら一度、混ぜてから蓋をする。
・炊飯時間は約11分
・蒸らしは10分

こちらの5点さえ気をつければ、大幅な失敗はないと思います。

トランギアのアルコールバーナーの携帯ケース

アルコールバーナーを持ち運びするのに、他のアイテムとスタッキングしたときに、そのままではちょっと・・・という方には、トランギアから専用ケースが販売されてます。

トランギアアルコールバーナーの純正ケース






もっとお手軽にケースを購入したいという方におすすめなのは、先日100均のせリアで見つけたこちら

3枚入りで別の小物入れにも便利です。







ちなみに私は、トランギアのアルコールストーブとスノーピークスのチタンマグカップの450をスタッキングしてます。
結構ピッタリとはまって、持ち運びに便利です。

まとめ

小型軽量で場所を取らないトランギアアルコールバーナーは、メインで使うことも出来ますが、他の火力の強い火器のサブとして使われることもあります。

通常の調理はガスで行い、同時調理、または食後の湯沸かし、朝のあまり音を立てたくない時間帯に使うといったことができ、装備に余裕がある時は2つの火器を持つのも良いでしょう。

いかがでしたか。より山に溶け込み、自分の力で楽しめるトランギアアルコールバーナーを、是非使ってみてください。

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