キャンパーに大人気のクッカー「メスティン」。万能クッカーとしてキャンプで大活躍するアイテムです。そんなメスティンは最近では様々なブランドから発売されていますね。そこで、この記事では有名なトランギア製含め、人気のメスティンについてサイズや容量の比較を行っていきます。
そもそも、「メスティン」と名乗っている商品は多いですがどれが本家でどれが偽物なのか疑問に感じている方もいるのでは?その疑問にもお答えします!
メスティンとは?
メスティンとは英語表記で「mess=軍隊での食事」と「tin=ブリキ製の容器」の2つの言葉から成り立っていて、本来は兵士用の食器を意味するものです。
現在では薄手のアルミでできている飯盒を指しています。昔は「兵式」と呼ばれる上からみると「く」の字型や筒型のメスティンが広く使われていましたが、最近ではお弁当箱のような平たい形状に折りたたみ式の取っ手が付いたアルミクッカーの総称として「メスティン」という言葉が使われています。
もちろん飯盒ですので野外でご飯を炊くために設計されていて、熱伝導率の良いアルミ製のメスティンはご飯をふっくら美味しく炊くことができます。ご飯だけでなくラーメンやパスタを作ったり煮込み料理ができるので、工夫次第でさまざまなキャンプ料理が楽しめると、今ではレシピ本が出るほど人気の万能クッカーとして広く知られていますね。
トランギア以外のメスティンは偽物?
メスティンと聞くと真っ先に思い浮かべるのがtrangia(トランギア)社製のものではないでしょうか。トランギア社製のメスティンは漫画「山と食欲と私」でも主役並みに登場していて、その万能さからどんどん話題になりましたね。では、他ブランドから発売されているメスティンは偽物、コピー商品なのか?と多くの人が疑問に感じるかと思いますが、結論から言うと、「トランギア以外のメスティン=偽物」という認識は間違いです。
上記でもお伝えした通り、メスティンは「アルミ製の飯盒」の総称であって一部のブランドの商品名ではありません。メスティン自体は昔から存在していて、一部のブランドが独自開発した商品ではないんです。
つまり、現在購入できる「メスティン」と名前の付くアルミ製飯盒はどれも、そのブランドが発売している「本物」のメスティンであって、たとえそれがamazonで購入できる格安・中国製のメスティンであっても「偽物」とは言えないということになります。ですので「トランギア社製でないメスティン=偽物=使い勝手が不安」という先入観は一旦捨てて、各メーカーから出ているメスティンの中から自分に合うサイズや容量、メリットやデメリットなどをしっかり吟味して購入してみてくださいね。
本家と思われがちのトランギア社製のメスティンは、公式オンラインショップでは品切れ状態、通販サイトやフリマサイトでは高額で取引されています。他ブランドで品質と性能の良いお手頃メスティンを見つけられれば、得した気分にもなりますね。
メスティンのサイズ選び
一般に販売されてるメスティンのサイズで多いのは容量700ml~800ml程度のものです。他にも複数のサイズがありますので、それぞれのメリットとデメリットを見て選び方の参考にして下さい。
サイズ(容量) | 500~600ml | 700ml~800ml | 1000ml以上 |
---|---|---|---|
メリット | ・コンパクトで軽量 | ・ソロキャンプにぴったり | ・2,3人で具沢山料理も楽しめる |
デメリット | ・1人前の料理でも吹きこぼれに注意 ・炊き込みなど米+αには不向き |
・袋麺などは微妙に入らない | ・収納時にかさばる ・満杯に入れると取っ手に負荷がかかる |
作りたいキャンプ料理やソロで使うのかファミリーで使うかでも使い勝手の良いサイズは変わってきますので、自分のキャンプスタイルや好みを考えて選んでくださいね。
トランギア・ミリキャンプ・ダイソーのメスティンのサイズや特徴
メスティンの人気の火付け役ともいえるスウェーデンの老舗アウトドアメーカー「trangia(トランギア)」ですが、最近ではトランギア以外にもさまざまなブランドから形も容量も微妙に異なるメスティンが発売されています。ここではトランギア社製をはじめ、トランギア以外のメスティンの特徴やスペックを比較紹介しますね。
サイズ比較表
メーカー | trangia | trangia | MiliCamp | DAISO |
---|---|---|---|---|
製品名 | TR-210 | TR-209 | MR-250 | メスティン |
サイズ | 幅17 ×縦9.5 ×高さ6.2cm | 幅20.7 ×縦13.5 ×高さ7cm | 幅16.5 ×縦9.5 ×高さ6.5cm | 幅15 ×縦8 ×高さ5cm |
重量 | 150g | 270g | 165g | 123g |
容量 | 750ml | 1350ml | 800ml | 500ml |
素材 | アルミ製(無垢) | アルミ製(無垢) | アルミ製(無垢) | アルミ製 |
炊飯目安 | 1.8合まで | 3.5合まで | 2合まで | 1合まで |
価格 | 1,760円(税込・公式) | 2,750円(税込・公式) | 1,750円(税込・amazon) | 550円(税込・公式) |
trangia(トランギア)メスティンのサイズや特徴
- TR-210:幅17 ×縦9.5 ×高さ6.2cm
- TR-209:幅20.7 ×縦13.5 ×高さ7cm
トランギアのメスティンには容量750mlのスタンダードサイズ「TR-210」と、容量1350mlのラージサイズ「TR-209」の2種類あります。
本体のフチ部分に溝があり、そこにしっかり蓋がフィットする構造になっていて密閉される仕組みになっています。使用前には「バリ取り」「シーズニング」といった作業を行う必要がありますが、その作業によって道具を自分で育てている感覚になるので1度使い始めると長く大事に愛用するキャンパーが多いですよ。
公式オンラインショップではTR-210が1,760円(税込)、TR-209が2,750円(税込)と手頃な価格となっていますが、人気が高いため品切れ状態となっています。通販サイトでは在庫はあるものの倍以上の価格となっていますので、購入前に公式オンラインショップで定価を把握しておくのがおすすめですよ。
MiliCamp(ミリキャンプ)メスティンのサイズや特徴
中国発のアウトドアブランド「MiliCamp(ミリキャンプ)」のメスティンも人気です。容量は800mlで、炊飯目安は2合までとなっています。スペックや価格共にトランギアのスタンダードサイズ「TR-210」と近いモデルとなっています。
ミリキャンプのメスティンの特徴は、あらかじめ本体や蓋のフチが滑らかに加工されているので自分でバリ取りをする必要がありません。購入後はシーズニングのみするだけで使い始めることができますよ。
DAISO(ダイソー)メスティンのサイズや特徴
2020年6月下旬ごろに発売されたダイソーのメスティンですが、発売直後から話題となり瞬く間に完売状態となりました。手に入れるのに数か月かかったという方もいたようです。
人気の一番の理由は何といっても価格です。アルミ製で本格的な作りでありながら550円(税込)と格安なので、コスパに優れたメスティンとして注目を集めました。また、バリ取りもシーズニングもいらない手軽さも初心者でも簡単に扱えると話題になりました。
容量は500ml、炊飯は1合までと他メスティンと比較すると小さめの作りになっていますが、女性やソロキャンパーにとってはちょうどいいサイズですね。ポケットストーブがスタッキングできないのが少し残念な点です。
サイズで使い分ける!メスティンおすすめの使い方
サイズによってメスティンの用途も変わってきます。ここではサイズ別おすすめの使用用途やサイズ感をご紹介します!
500~600mlサイズ
容量500~600mlのメスティンは炊飯目安が1合~1合ちょっととなります。コンパクトなサイズなので、ソロキャンプでお米を炊くだけに使うにはぴったりです。
ですが、炊き込みご飯やご飯にレトルトのルーをかけたりをするには少しギリギリのサイズ感となります。「おかずもしっかり楽しみたい!」という方は2つ用意しておいて使い分けるのがおすすめです。コンパクトなサイズなので持ち運びも問題なくできますよ。
また、すでにメスティンを持っている方でもこれくらいの容量の小さめサイズのメスティンがあると、ちょっとした追加メニューを作るのに役立ちます。500~600ml容量のメスティンは、メインとしてもサブとしても使えますので1つ持っておくと便利です。
700~800mlサイズ
容量700~800mlのメスティンは炊飯目安が1.5合~2合程度となります。多くのメスティンがこの容量になります。デュオキャンプで1食分炊くのにも、ソロキャンプで具がたっぷり入ったご飯を炊くのにもぴったりなサイズです。
メスティン用のレシピが多く紹介されているのがこちらの容量になるので、ご飯を炊くだけでなくパスタやラーメン、お菓子まで作ることができます。汁物も1人分であれば問題なく作れる容量があるのでプチ鍋も楽しめますよ。
また道具箱としてスタッキングを楽しむキャンパーも多いです。上手く収納すると調理の際に使うガス缶やコンパクトバーナー、カトラリーなどを一式収納することができますよ。
1000ml以上サイズ
容量1000ml以上になると、コンパクトさからは少し離れてしまいますが様々な料理に使うことができます。特にインスタントの袋麺は割ることなく1個まるまる入るのでとても調理がしやすく、水もしっかり入るので、具入りの麺類や具沢山の鍋などが楽しめます。
炊飯目安は3合~となるのでファミリーキャンプでも問題なく人数分ご飯を炊くことができますね。
また、高さもあるので、底に網を入れて燻製料理や蒸し料理を楽しむことができます。
収納時はかさばりますので、大きめの道具箱として細々したギアを収納するのに使ってくださいね。
サイズ違いのメスティンはスタッキングできる
サイズ違いのメスティンは重ねる(スタッキング)ことができるので、コンパクトになり持ち運びにも便利です。
サイズによって使い方や楽しめる料理も変わってきます。どのサイズであっても万能クッカーであることには変わりないので、工夫を凝らして使ってみてくださいね。
メスティンのまとめ
シンプルな見た目ながら多種多様な使い方ができるメスティンは、汎用性の高い調理アイテムとして1つは持っておきたいキャンプ道具です。アルミ製とあって軽量なので、ソロキャンプやツーリングキャンプ、登山キャンプにもおすすめですよ。
ぜひ「本物」「偽物」といった探し方ではなく、自分のキャンプスタイルに合ったサイズ、特徴のあるメスティンを見つけてみてくださいね。