無骨なキャンプアイテムで多くのソロキャンパーを虜にする「OneTigris(ワンティグリス)」。中でも今回レビューする「SOLO HOMESTEAD(ソロホームステッド) TC」はこれから寒くなる秋冬キャンプに活躍する一幕です。
「薪ストーブが使えるソロ用テントが欲しい」「ミリタリー感は譲れない」「価格、コスパの良さも重視したい」そんな悩みを抱えているキャンパーも納得のテントなので、購入前に実際の使用感をチェックしていきましょう!
ワンティグリスのソロホームステッドTCとは
はじめに、ソロホームステッドTCを検討するうえで抑えておきたいポイントを「価格(定価)」と「新色グリーン」に絞って紹介します。
人気のテントは通販サイトによって価格や扱っているカラーが異なる場合があるので、後悔のない買い物に備えましょう。
定価や最安値は?
ワンティグリスは海外のブランドなため、正確な定価というものが分からないのが正直なところではありますが、ワンティグリスの商品を広くキャンパーに伝えた「ナチュラム」での価格は44,100円(2022年9月28日時点)となっています。また、現時点で確認できる最安値は「楽天市場」と「Amazon」にて42,000円で販売されているのが確認できました。
新品での購入時にはもちろん、中古も視野に入れているという方はこの価格を参考にしてみてくださいね。
新作グリーンも登場
これまでソロホームステッドTCのカラーバリエーションはブラウンのみでしたが、今年新色のグリーンが登場しました。発売直後にすぐに完売となった人気カラーですが、今は在庫状況も落ち着いていてゲットすることができますよ。
より自然に溶け込むナチュラルさと、ミリタリー感を求めるキャンパーにはぴったりです。
ソロホームステッドTCみんなの口コミや評価は?
購入前、誰しも気になるのがユーザーの口コミや評価になりますね。
ここでは実際にワンティグリスのソロホームステッドTCを使用している方から寄せられた口コミや評価をまとめていきます。「全部の評価を見るのは時間が…」という方も、ここを見れば良い点も気になる点も分かりますよ。
- デュオキャンプでもゆったり過ごせる広さがある
- 薪ストーブが使える
- 遮光性と通気性が良い
煙突穴の位置がテント中央に近い位置にあるの、薪ストーブの配置場所が限定的に
- 重い
- 耐水圧が低い
- 付属のペグが使いにくい
素材がコットン混紡生地なので、オールポリエステルのソロ用テントと比較すると重さはありますが、その不満点を超える居住空間の快適さを評価している声が多数ありました。
難燃性が高くストーブ用の穴が付いているので冬のキャンプでの活躍はもちろん、遮光性と通気性も高いのでオールシーズン使える汎用性の高さも人気の理由になりますよ。
一方で、付属のペグが使いづらいという声も。また、耐水圧が低いことや煙突穴からの雨漏りが気になるという口コミもあるので、気になる点については実際に使用してみて詳しくレビューしていきます。
SOLO HOMESTEAD(ソロホームステッド)TCのサイズ感や通気性
ソロホームステッドTCは、居住性と過ごしやすさが特徴的なテントですが、実際にテント内にコットやチェアを置いてみたので、サイズ感を見ていきましょう。
テント内のサイズ感
ソロホームステッドTCはソロでの使用がメインとなるテントですが、荷物が余程多くなければ2人でも使用できるサイズ感のテントです。
真ん中にポールが無いのでテント内にコットを縦に置いても横に置いてもソロキャンプでは十分な広さがあります。
テント内の居住スペースは、幅・奥行きとも240cmあるので、コットを2つ並べて置いても中央に余裕があります。
70×40cmのテーブルを真ん中に置いても快適に過ごせるスペースがあります。
ソロホームステッドTCは、四隅のフレームワークポールを使って天井の有効面積を広げているので、テント内で椅子に座っても圧迫感がありません。天井高は1番高いとこで160cmなので、立っての移動はできませんが、身長165cmのスタッフが腕を伸ばすとギリギリ手のひらが当たるぐらいの高さはあります。
キャノピー下のサイズ感
ソロホームステッドTCのキャノピーを跳ね上げた時の高さは125cmです。ハイスタイルのチェアでは圧迫感があるかもしれませんが、座面の高さが34cmのロースタイルチェアならそこまで気にならないので、地べたスタイルやロースタイルで使用するのがおすすめです。
通気性
ソロホームステッドTCはポリエステル製のテントに比べ、TC素材なので日差しが強い日でも濃い影を作ってくれます。
出入り口となる前後のパネルには、大きなメッシュが装備されており通気性は抜群で、夏でも涼しく過ごすことができます。
メッシュの目は細かく虫の侵入をしっかりと防ぐ事ができるので、夏場でも安心して睡眠することができます。
テント内の左右にもメッシュ窓が装備されているので、プライベートを守るために片方のパネルを閉めても通気性を確保できます。
大きく開けることができ、ダブルジッパー仕様なので換気量の調整もしやすいです。
メッシュやフラップを束ねる留め具は、ループに通して絞るタイプだから簡単に留めることができ使いやすいです。
SOLO HOMESTEAD(ソロホームステッド)TCの使用感をレビュー
SOLO HOMESTEAD(ソロホームステッド)TCを実際に使用してみて感じたことや気づいた点をレビューします。
ガイロープとペグ
頑丈なガイロープには、固定力がある三角形タイプの自在金具が付属してます。一般的な二つ穴と使い方が違うので、気になる方は「自在金具の様々な使い方や結び方」の記事で詳しく使い方を解説してます。
ペグはスチール製のネイルペグで、何度か使用しても砂利交じりの硬い地面でない限り曲がったりする心配はなさそうですが、主に硬い地面をメインとしたキャンプ場を利用される方は鍛造ペグやチタンペグを使うほうが良さそうです。
グランドシート
ソロホームステッドTCにはお座敷スタイルにも対応できる肌さわりの良いTC素材のグランドシートが付属してます。
四隅のバックルで固定して引っ張って長さ調節するだけで簡単に設置できます。撥水はありますが、TC素材の欠点として水が浸み込みやすいので、雨天時や地面が濡れてる時には対策として、ナイロン素材のグランドシートを下に敷くと安心です。
インナースカート
スカートはテントの外ではなくテント内にインナースカートとして装備されていて、冬キャンプで気になる冷気の侵入をしっかりと防いでくれます。
デッドスペースになりがちなメインポール奥にも、ポリエステル素材のインナースカートがあるため、荷物置き場として活用できます。AOクーラー24Lを置いてもまだまだ十分なスペースがあるので、テント内を広く使用できます。
出入口には立ち上がりがあり、雨の跳ね返りや砂が入りにくいよう工夫されているので、お座敷スタイルにはうれしいポイントです。反面、出入り際には脚が引っかかりやすいという事もあるので、足元をよく見て出入りしましょう。
ベルトループ
跳ね上げたキャノピーの左右の縁には、ハンキングチェーンのような使い方ができる便利なベルトループが装備されています。シェラカップや軽量なLEDランタンなどを引っかけることが可能なので、キャノピー下でも快適に過ごすことができます。
ファスナー
滑りが良く引っかかるような感じはないので、開け閉めがしやすいジッパーです。中国企業のSBS社はあまり聞きなじみがないですが、ジッパー・ファスナーメーカーの中で日本のYKK社につぐ世界シェア2位の一流メーカーです。
雨漏り
耐水圧は300mm~400mmのTC素材で気になるのが雨漏りですが、撥水加工が施されているのか、小雨程度ならしっかりと雨を弾いてくれ雨漏りをすることはなかったので、小雨なら問題なく使用できそうです。
薪ストーブの煙突穴
薪ストーブ用の煙突穴はマジックテープで開閉できるので、小雨程度なら雨漏りの心配もありません。薪ストーブの煙突をだす場合は、留め具で丸めて固定することができます。
薪ストーブが使える貴重なテントですが、少し残念なことに煙突穴は中央に近い位置にあるため、薪ストーブの配置場所が限定的となってしまい居住スペースを圧迫してしまいます。薪ストーブを使用する場合は、安全面に十分注意の上ソロで使用する場合に限ったほうが良さそうです。
ソロホームステッドTCの設営方法とたたみ方
ソロホームステッドTCは2本のメインポールのほかに四隅のフレームワークポールがあることで、ほぼ垂直にテントが立ち上がる、独特な形状のテントですが、手順さえしっかり守れば簡単に設営することができます。
設営方法
右の二組の4本繋ぎがメインポール、左の二組の3本繋ぎがサブポールです。一番地面に近いポールの長さだけが違うので、設営時には間違わないようにしましょう。
出入口の仕様は前後とも同じ作りになっていてますが、メッシュ窓や煙突穴の位置に左右で違いがあるので、レイアウトによってお好みで設営できます。
広げて四隅のループを長方形になるように伸ばしながらペグを打ち込みます。
ハトメが付いたループが二つありますが、片方はキャノピーになるので、間違えないようにしましょう。
テントの両側のループも2辺の真ん中を意識しながらペグを打ち込みます。
シルバーのフレームワークポールをポール用スリープに通します。
上下のグロメットに先端を挿し込みます。下にはグロメットが二つありますが、ペグを打った方のグロメットに差し込みます。
上下のハトメにポールを入れる工程はそれなりに力が必要な場所ですが、ベルトをしっかりと伸ばせば入れやすくなりますよ。
テントの内側からメインポール(長いポール)頂点2か所のグロメット部分に差し込み、ポールを垂直に立ち上げます。
ロープを立てたポールの頂点に引っかけて、6か所のロープをそれぞれピンと張るようなイメージでペグダウンします。先にメインポールをテントの頂点とロープが真っすぐになるように引っ張ると綺麗に張れますよ。
最後に雨水の侵入を防ぐポール用キャップを被せたら完成です。
ソロホームステッドTCに限らず、ロープを張る時は過度に力をかけすぎると変形や破損する可能性があるので、注意しましょう。
付属のサブポールでキャノピーを跳ね上げて出入口を開けると前室も確保できます。
別途ポールが必要ですが、タープのように開放感のある張り方などアレンジすることも可能ですよ。
たたみ方
収納袋はギリギリのサイズなので、綺麗に畳まないと収まりきらないことがあるので、たたみ方を紹介します。
テント頂点のグロメットを中心に半分に折った状態から、三角形の部分を点線に沿って折りたたみます。
半分に折りたたみます。
真ん中の白線に端を合わせるようにたたみます。
半分に折りたたみます。
ポールやペグ等を乗せて一緒に巻くと巻きやすいです。
TCはポリエステルと違い空気が抜けやすいので、手順を守れば入れやすいですよ。
ソロホームステッドTCの気になる点
クローズするとファスナーが開けにくい
ソロホームステッドTCの出入り口となる前後のパネルはシングルファスナーなので、開け閉めの際は手が届きにくい場所からファスナーを開ける必要があります。
個人的には出入りがしやすいダブルファスナー仕様が良かったかなと思います。
ソロテントにしては重量がある
ソロホームステッドTCはソロテントにしては8.5kgと重量があります。重量は二人でも快適に過ごせるサイズ感や機能面に対してのトレードオフの関係になる部分なので、車でのオートキャンプがメインの方なら重量面は割り切って考えた方が良さそうです。
まとめ
ワンティグリスのソロホームステッドTCはソロキャンプで贅沢な空間をゲットしたい方にぴったりのテントです。雨漏りなど構造上仕方ないこともありますが、それを上回る使い勝手の良さがありますよ。
購入するなら本格的に薪ストーブを導入する前の今がおすすめ!これまでテント内を平面的でしか使わなかったソロキャンパーの方は、ぜひ、ソロホームステッドTCで無駄のない広い空間を体感してみてくださいね。