ブッシュクラフトにおいて、バックパック選びはとても重要です。よく考えずに選んでしまうと、「不便で楽しみきれなかった……」と後悔する可能性さえあります。
もっともおすすめなのが、ブッシュクラフトでの使用を想定して作られた製品です。ブッシュクラフトに必要な道具を効率的に収納でき、簡単に出し入れできるように設計されています。本格的にブッシュクラフトをおこないたい方ほど、バックパックにこだわりましょう。
今回はブッシュクラフトに向いているバックパックの特徴を解説するとともに、おすすめのバックパックをご紹介します。これからブッシュクラフトを始める方、現在使用しているバックパックに不満がある方はぜひ参考にしてください。
ブッシュクラフトにおすすめのバックパックの選び方や特徴
これからブッシュクラフトに挑戦するのであれば、やはりブッシュクラフトに求められる特徴を満たしているバックパックを選ぶ必要があります。
ブッシュクラフト用のバックパックを選ぶ際には、以下の4点に着目しましょう。
- 容量
- 素材
- 拡張性
- アックススリーブの有無
これらの特徴をチェックしたうえで、自分が欲しい機能を備えているバックパックを選ぶのがおすすめです。
容量は30L前後
ブッシュクラフト用のバックパックは大容量のものではなく、30L前後の容量がおすすめです。その理由は以下の2つ。
- ブッシュクラフトでは森のなかを歩き回るため、身軽なほうが良い。
- ブッシュクラフトは普通のキャンプよりも、荷物が少ない。
ブッシュクラフトを取り入れたキャンプは普通のキャンプとくらべ、駐車場から離れた自然に囲まれた条件のいい場所を探し歩く必要があります。人工的な音がしない、鳥の鳴き声や滝の音など自然の音だけの環境を求めると、人工物から距離を取らないといけません。そのため必要以上に大きなバックパックだと、重く邪魔に感じることがあります。
またブッシュクラフトは多くの場合、キャンプ用品をたくさん持っていくことはありません。キャンプ用品は最小限にして、必要な道具はナイフや斧で作るのがブッシュクラフトの楽しみ方です。ブッシュクラフトで必要な道具については、のちほど詳しく解説します。
素材は帆布やポリコットン
アウトドア用のバックパックの素材は、ポリエステルやナイロンが主流です。しかしブッシュクラフトで使用するのであれば、帆布(コットン)素材や、ポリコットン素材のものをおすすめします。帆布素材やポリコットン素材は耐久性にすぐれ、ハードに扱っても破損しにくいからです。
ブッシュクラフトでは、森のなかを歩くシチュエーションがたくさんあります。歩く最中に木の枝に引っかけてしまっても、帆布(コットン)素材や、ポリコットン素材のバックパックなら、それが原因で裂けてしまうことはまずありません。
野営場所や枯れ木を採取するなど、ゴツゴツした岩の上や倒木に立てかける時でも、耐久性があるので安心してバックパックを降ろすことができます。
いっぽうでポリエステル製やナイロン製のバックパックのなかにも、丈夫なものはあります。しかしなかには、少し引っかけただけで穴が開くような薄い生地を使用している製品もあります。
ポリエステルやナイロンにも良いところはありますが、高い耐久性が求められるブッシュクラフトにおいては、帆布素材・ポリコットン素材のバックパックがおすすめです。
拡張性は低い
ブッシュクラフト用のバックパックはミリタリーリュックとちがい、「モールシステム」を採用している製品が少ないという特徴もあります。モールシステムとは、あとからポーチなどを自由に追加するための機構です。
そのため拡張性はあまりなく、自分の好きなようにカスタムするといった使い方には向いていません。そのかわりにポケットが充実しており、それを利用して小物類を収納できます。
ブッシュクラフトでは見つけた木の枝を切るためにナイフを出す、切った木の枝を結ぶためにロープを出すなど、小物の出し入れを頻繁におこないます。そのため小さな道具を効率的に収納できるバックパックを選ぶ必要があります。
アックススリーブを装備している製品も多い
アックススリーブ(アックスループ)とは、手斧をバックパックに固定するための装備です。アックススリーブに手斧のハンドルを差し込むことで、安全に持ち運ぶことができます。
たとえ現在手斧を持っていなくても、あとから購入する可能性があるのであれば、アックススリーブが備わっているバックパックをおすすめします。
ブッシュクラフトに必要な道具の一覧
ブッシュクラフトに必要な技術や道具は4項目に分かれており
- シェルターを作る技術
- 水を確保する技術
- 火に関する技術
- 食料に関する技術
の優先順位であることを覚えておきましょう。
ブッシュクラフトの技術に対して必要な道具の一覧はこちらの表
基本の道具 | ナイフ・斧・ノコギリ・パラコードなど |
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シェルター関連の道具 | マット・タープ・シュラフ・蚊帳・ハンモックなど |
水の道具 | ウォーターボトル・浄水器など |
火の道具 | メタルマッチ・ラーター・着火剤・焚き火台など | 食の道具 | クッカー・マグカップ・食料・調味料・コーヒーなど |
その他の道具 | ライト・グローブ・防寒着など |
予備の道具 | ガスバーナー・エマージェンシーキット・雨具など |
ブッシュクラフトの道具はより少ないほど、大きな満足感を得ることができますが、自身のスキルやスタイルに応じて選ぶようにしましょう。
ブッシュクラフトにおすすめのバックパック
ここからはブッシュクラフトで使用するのにおすすめのバックパックをご紹介します。どのバックパックも機能的かつ非常に丈夫で、ブッシュクラフトやキャンプをはじめとしたアウトドアシーンを強力に支えてくれます。
フェールラーベン(FJALLRAVEN) Singi Stubben
サイズ | 幅27×奥行き24×高さ52cm |
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容量 | 27L |
重量 | 2.1kg |
素材 | ポリコットン |
スウェーデン語で「切り株」を意味する「Stubben(スチューベン)」の名がつけられたバックパック。フレームが内蔵され、地面に立てたバックパックの上に座ることができます。上部だけでなく正面からも中身の出し入れが可能で、使い勝手においても優秀です。
メイン素材として使用されている「G-1000」は、フェールラーベンが誇るハイパフォーマンスなポリコットン素材。軽さと強度を両立させており、ブッシュクラフトにおけるハードな使い方にも適応します。
サブデュード(SUBDUED)ウッドペッカーバックパック
素材 | 帆布 |
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国内生産の高品質な帆布「富士金梅(ふじきんばい)」を使用したバックパック。パラフィン加工がほどこされた帆布生地は高い防水性能をもち、過酷な環境下でもしっかりと機能を果たします。使い込むほどに味が出るのも良いところです。
ブッシュクラフトに特化した設計で、手斧を装備するのに便利なアックスループ、大型のナイフや折りたたみ式のノコギリを収納できるジッパーつきポケットなどを装備しています。
ダルースパック(Duluth Pack) ブッシュクラフター
サイズ | 幅37×奥行き25×高さ64cm |
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素材 | 帆布 |
ブッシュクラフトのスクール「Bushcraft Northwest」のインストラクター、Mike Lummio氏が設計したブッシュクラフト用のバックパック。帆布生地とレザーの組みあわせにより、オシャレなデザインに仕上がっています。
2つの大きなフロントポケットを備え、その間に手斧を納めるためのアックススリーブがあるという構造です。取り外し可能なウエストベルトは、重い荷物を腰骨でしっかり支えるのに役立ちます。
ダルースパック(Duluth Pack) ワンダラー
サイズ | 幅38×奥行き15×高さ41cm |
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素材 | 帆布 |
正面と両サイドに、合計3つの大きなポケットを装備。ブッシュクラフトだけでなく、キャンプでも使い勝手が良いバックパックです。メイン収納の開口部はコードで縛るタイプで、スピーディーにキャンプ用品の出し入れができます。
カラーラインナップも豊富で、定番のオリーブやカーキのほか、ネイビーやブラウンも選べます。デザインが無骨すぎずオシャレにまとまっているので、ブッシュクラフトやキャンプだけでなく、普段使いにもおすすめです。
フロストリバー(FrostRiver) ブッシュクラフトパック
サイズ | 幅40×奥行き16×高さ44cm |
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容量 | 30L |
素材 | 帆布 |
厳選した高品質な素材を使用し、熟練の職人が丁寧に作り上げたブッシュクラフト用バックパック。L(50L)・M(30L)・S(20L)の3サイズをラインナップしています。1〜2泊ほどのキャンプであれば、容量30LのMサイズがおすすめです。
長尺物の収納に便利なポケットをサイドに備えているほか、バックパック底部にキャンプマットをベルトで固定できる設計。価格は高めですが、天然皮革を使用していることもあり、長く使用できるバックパックです。
ゴーション(Gootium)リュックサック
サイズ | 幅33×奥行き20×高さ45cm |
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容量 | 30L |
重量 | 1kg |
素材 | 帆布 |
5000円以下で購入できる(2021年4月時点)、非常にお買い得なバックパック。頑丈な帆布生地で作られており、ブッシュクラフトでのハードな使い方にも耐えてくれます。通常のキャンプや、通学用のバックパックとしてもおすすめです。
カラーは4種類あり、ミリタリーテイストあふれるアーミーグリーンやカーキのほか、大人っぽい雰囲気のブラウン、どんな服にもあわせやすいブラックのなかから選べます。これからキャンプデビューをする方にもピッタリのバックパックです。
ザ・ハイデン・ウッズメン(The Hidden Woodsmen)デイリュック
サイズ | 幅25.4×奥行き17.7×高さ43.1cm |
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容量 | 25L |
重量 | 1.16 Kg |
バックパックの両サイドに、モールシステムのウェビングを装備。別売りのポーチを追加したり、使用頻度が高い小物をカラビナでぶら下げておくことができます。1つのバックパックをブッシュクラフトに、ハイキングにと使い分けたい方におすすめです。
背中と当たる部分はメッシュ素材を使用しているため蒸れにくく、内蔵されたクッションにより快適性を確保。バックパック底部にはキャンプマットを固定可能で、正面には手斧を差し込むためのアックススリーブも装備しています。
バンナイズ(VanNuys) Type-A/帆布のバックパック
サイズ | 幅32×奥行き10×高さ40cm |
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素材 | 帆布 |
バンナイズは徳島県に本社を置く日本メーカー。バッグ・財布・デジカメケースなど、収納に関する製品をメインに製造している企業です。ユニークな名前がつけられたこのバックパックも、高品質なメイド・イン・ジャパン製品。
ミリタリーな雰囲気を持ちながらも、普段使いできるスタイリッシュさが特徴です。休日のお出かけや通学用としても使え、もちろんキャンプをはじめとしたアウトドアでの使用にもおすすめ。厚みがある帆布生地は、使い込むほどに味が出ます。
ブッシュクラフトに特化したバックパックを選ぼう!
ブッシュクラフトを最大限楽しむために必要なバックパック。ブッシュクラフトで使用する道具を効率的に収納でき、ぶつけたり引っかけたりしても大丈夫な素材で作られているものを選びましょう。
とくにブッシュクラフトに特化しているバックパックは、手斧を装着できたり、ノコギリや大型のナイフを収納できてとても便利です。ブッシュクラフトだけでなく、キャンプなどのアウトドアでもどんどん活用しましょう!