ポップアップメッシュシェルターは虫が多い時期に活躍するキャンプ用品。耳もとで蚊が飛ぶ音や、木から落ちてくる毛虫などを気にせず快眠できます。
今回は定番のアルパインデザインの製品をはじめ、おすすめのポップアップメッシュシェルターをご紹介します。コットとの相性が良いキャンプ用品なので、すでにコットを所有している方もぜひご覧ください。
ディンプルズエクセル(Dimples Excel)ポップアップメッシュシェルターの使用感もレビューしますので、ポップアップメッシュシェルター選びの参考になればうれしいです。
ポップアップメッシュシェルターとは
ポップアップメッシュシェルターは、フロア(床)以外のほぼ全面にメッシュが張られたシェルターです。ポップアップテントと同様に、収納ケースから出して放り投げると自動的に展開します。
シェルターのみで自立するため、木の枝やテントポールなどに吊り下げる必要がありません。そのためキャンプのみならず、ピクニックや海水浴など、さまざまなレジャーで使用できます。
そのほかにも、ペットを入れておくためのケージがわりに、あるいは子供が遊ぶためのスペースとして活用している方もいるようです。
ポップアップメッシュシェルターの選び方
ポップアップメッシュシェルターを選ぶ際は、以下の3つのポイントに着目しましょう。
- 使用しているコットのサイズ
- シェルターのサイズ
- コットの使い方
それぞれのポイントについて解説します。
コットのサイズ
すでにコットを所有していて、ポップアップメッシュシェルターと組みあわせて使用したい方。そのような方の場合は、コットのサイズにあわせて選びましょう。
大きめのコットを使用しているのであれば、ポップアップメッシュシェルターも大きめのものがおすすめです。広々としたスペースが確保できます。
逆にコンパクトなコットを使用している場合は、ポップアップメッシュシェルターもあまり大きすぎないものを選びましょう。アンバランスな状態での使用は、転落や破損の原因になります。
<メーカーごとのサイズ表>
WAQ | Naturehike | QUICKCAMP | DOD | Qualz | Helinox | THERMAREST | Hilander | Snow Peak | CAPTAIN STAG | Moon Lence | Coleman |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
フォールディング コット |
フォールディング キャンプベッド |
キャンピング ベッド |
バッグイン ベッド |
キャンパーズ ベッド |
コットワン コンバーチブル |
ウルトラライト コット |
アルミローコット | ハイテンション コット |
アウトドア ベッド |
アウトドア ベッド |
トレイル ヘッドII |
190x67cm | 190×65cm | 191×64.5cm | 183×72cm | 190×63cm | 190×68cm | R/183×61cm L/196×66cm |
188×68cm | 200×65cm | 180×60cm | 192×65cm | 190.5X76.2cm |
シェルターのサイズ
ポップアップメッシュシェルターは、自分の体の大きさを考慮して選ぶ必要があります。体が大きめの方や高身長な方は、とくにサイズ選びに注意が必要です。
多くの場合、製品ごとにサイズが記載されています。購入する前にかならずそれを見て、十分な長さ、そして幅があるかを確認しましょう。
ただし、とくに記載がない場合は、シェルターの外寸が記載されている点に注意。仮に「長さ200cm」と記載されていても、内部のスペースはそれよりも小さくなってしまい、メッシュ部分に頭や足が触れてしまいます。
寝袋を使用すると問題ないですが、頭や足がメッシュに触れるのが気になる方や触れてる部分が蚊に刺される可能性があるので、注意しましょう。
コットは上に置く?中に入れる?
ポップアップメッシュシェルターとコットを組みあわせる場合は、基本的にコットのうえに乗せた状態で使用します。つまり、コットはポップアップメッシュシェルターの外に出して使用することになります。
しかしなかには、コットを内側に入れて使用したい方もいるかもしれません。そういった方は、ポップアップメッシュシェルターではなく、インナーテントとコットの組みあわせをおすすめします。
設営の簡単さにおいてはポップアップメッシュシェルターに敵いませんが、製品の選択肢が多く、ものによってはかなり広いスペースを確保できます。
自立式と吊り下げ式の蚊帳のメリット・デメリット
自立式蚊帳のメリット・デメリット
自立式のメリット | 自立式のデメリット |
---|---|
・場所を選ばず設営できる ・設営と撤収が非常に簡単 |
・収納時のサイズが大きい ・高身長の人は狭く感じる |
ポップアップメッシュシェルターのような自立式の蚊帳は、設営する場所を制限されないことが大きなメリットです。
さらに軽量なので、コットのうえにも簡単に設営できます。そして設営はほんの数秒。撤収もたたんで収納ケースに入れるだけでOKです。
その反面、あまりコンパクトに収納できないのがデメリット。キャンプツーリングや公共交通機関を利用してのキャンプには、あまりおすすめできません。
また、身長が180cm以上の方は要注意。足を伸ばして寝ると狭く感じる可能性があります。
吊り下げ式蚊帳のメリット・デメリット
吊り下げ式のメリット | 吊り下げのデメリット |
---|---|
・収納サイズがコンパクト ・価格が安い |
・吊り下げるための木やポールが必要 ・自立式ほど綺麗にコットを囲えない |
吊り下げ式の蚊帳は、なんといってもコンパクトに収納できるのが魅力。製品によっては手のひらサイズに収納できるので、リュックに入れて持ち運ぶのも簡単です。
自立式の蚊帳とくらべて価格がとても安く、2000円以下で購入できる製品もたくさんあります。できるだけ予算を抑えたい方は、吊り下げ式の蚊帳を検討するのも良いでしょう。
ただし吊り下げ式の蚊帳は、自立式の蚊帳ほど自由に設置場所を選べません。木の下などの蚊帳をロープで吊り下げられる場所を選んだり、別途ポールを用意するなどの工夫が必要です。
そしてコットとの相性においては、自立式に軍配が上がります。吊り下げ式の蚊帳とコットを組みあわせる場合は、蚊帳が体にくっついた状態で寝ないように要注意。さもないと蚊帳越しに刺されてしまいます。
ディンプルズエクセル(Dimples Excel)のポップアップメッシュシェルターでコット寝してみた。
涼しく寝れて虫の心配もいらない夏キャンプに最適なDimples Excelのポップアップメッシュシェルターを使ってコット寝をした時のレビューを紹介します。
サイズ感
Naturehikeのコットとのサイズ感です。
コットのサイズは190×65cm。
Dimples Excelのサイズは220×85cmなので、30cm程度はみ出してしまいます。
174cmの成人男性が頭が当たらない程度で寝転んだら、脚がネットに少し触れてしまいますので、これ以上身長が高い方でも就寝時には脚を曲げるか、寝袋に入るかブランケット等で蚊を防ぐ対策をすると快適に過ごせます。
高さが80cmあるので、寝た時の圧迫感もなく、174cmの成人男性が座っても頭が当たることはありません。
出入り口付近に座っても頭に触れることはないので、コットを椅子として問題なく使用できます。
特徴
プラペグが4本付属してますが、ほぼ使用することはないと思います。使用する場面でも曲がる心配もあるので、別のペグの使用をおすすめします。
ポップアップメッシュシェルターのたたみ方が収納袋に縫い付けられているので、現地で迷っても安心です。(英語表記ですが画像を見れば理解できると思います。)
ネットは目が細かく蚊の侵入もなく、簡単に破れそうという不安もなさそうです。
天井部分もメッシュ素材が多く使われており、通気性も良くて開放感があるので、夏キャンプで重宝します。
出入口は巻き上げてループで止めることができます。
たねほおずきのような軽量ランタンなら巻き上げ用のループで吊り下げることができます。
設営とたたみ方
設営は収納袋から出して、本体を止めているバンドを外して、手を離すと自動的に設営できます。
たたみ方は少しコツがいります。
真ん中2本のワイヤーを持ちます。
両端を持ち、2つ折りの状態にします。
縦にします。
真ん中部分を折り込み
輪っかになった部分を順番に折り込みます。
折りたたんだ状態
バンドで固定して完了です。
慣れれば10秒程度で収納できるので、通常テントの撤収作業の手間が必要ありません。
冬でも使える?
ほぼメッシュ仕様で暖房効果はなく、冬に虫が出ることはないので、虫が出る季節の期間で使用するのが実用的です。
気になる点
タープ泊の場合、タープを低く設営してポップアップメッシュシェルターをコットの上に設置すると、本体に高さがあるので、タープに接触してしまいます。テント内で使用するか、少し高くタープを設営するなどの工夫が必要です。
ディンプルズエクセルのポップアップメッシュシェルターはコットと本体を固定するバンドが付属してないので、乗り降りや寝返りの際にコットと本体がズレてしまいます。ローコットではそこまで気にすることはないですが、ハイコットの方は転落の恐れもあるので、別途バンドを購入して固定するなどの対策をおすすめします。
本体の横幅がコットより広いので、隙間に小物が落ちてしまいます。スマホが無くなった時には、隙間を探すと落ちている可能性が高いです。
以上がディンプルズエクセルのポップアップメッシュシェルターのレビューでした。
コット寝におすすめのポップアップメッシュシェルター
ここからはおすすめのポップアップメッシュシェルターをご紹介します。コットを所有している方は、コットのサイズも考慮して選びましょう。
カンタンタープ(KANTAN TARP)ポップアップメッシュテントT230
使用時サイズ | 長さ230cm×幅70cm×高さ70cm |
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収納時サイズ | 直径65cm |
重量 | 1.5kg |
素材 | ポリエステル |
株式会社ニューテックジャパンが展開するブランド、カンタンタープのラインナップのひとつ。厳格な品質管理のもとで製造された、高品質なポップアップメッシュシェルターです。
正面と側面の2か所に出入り口を設けているのが特徴で、設置場所の自由度の高さが魅力的。コットに乗せて使用するほか、ワンボックスカーのなかに設置して車中泊を楽しむのもおすすめです。
ディンプルズエクセル(Dimples Excel)シングルワンタッチ蚊帳
使用時サイズ | 長さ220×幅85×高さ80cm |
---|---|
収納時サイズ | 直径65cm |
重量 | 930g |
素材 | ポリエステル |
フルメッシュではなく、上部にポリエステルの生地が張られたポップアップメッシュシェルター。直射日光や紫外線が体に当たるのを防いでくれる製品です。
目が細かいメッシュを使用しているのも特徴で、ごく小さな虫も通さない仕様。蚊帳本体と収納ケースのほか、地面に固定するためのペグも付属します。
フィールドア(FIELDOOR) ポップアップメッシュテント
使用時サイズ | 長さ230×幅70×高さ70cm |
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収納時サイズ | 直径70cm |
重量 | 1kg |
素材 | ポリエステル |
テントやコットなどの新製品を次々に生み出している、フィールドアのポップアップメッシュシェルター。黒いメッシュを採用しているため、適度に遮光して内部を快適に保ってくれます。
コットに装着するためのベルトを備えており、さらに長さの調整が可能。コットに確実に固定できます。オーソドックスなスタイルながら、ハイセンスな色使いも魅力です。
アルパインデザイン(Alpine DESIGN)ポップアップメッシュシェルター
使用時サイズ | 長さ203×幅63×高さ65cm |
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収納時サイズ | 直径60cm |
重量 | 1.2kg |
素材 | ポリエステル |
ポップアップメッシュシェルターのなかでも、とくに高い人気を誇る定番アイテム。税込み4389円とお手頃で、コストパフォーマンスを重視する方におすすめです。
ただし、ほかのメーカーの製品とくらべてサイズは小さめ。そのため体が大きい方は注意しましょう。サイズの問題さえクリアできれば、非常におすすめ度が高い逸品です。
ポップアップメッシュシェルターのまとめ
虫が多い時期のキャンプにおすすめの、ポップアップメッシュシェルター。風がよく通るので、熱帯夜を快適に過ごすのに役立ってくれます。キャンプだけでなく、小さなお子様と一緒に楽しむレジャーや、公園で愛犬を遊ばせるときに使用するのもおすすめです。
そしてポップアップメッシュシェルターを選ぶ際には、自分の体のサイズ、そして所有しているコットのサイズに着目しましょう。自分にとって最適な製品をチョイスすることで、これまでよりも快適な睡眠を手に入れることができます。